OSSのETLツールおすすめ6種を徹底比較!メリット・デメリット、ツールの上手な選び方など詳しく解説

OSSのETLツールおすすめ6種を徹底比較!メリット・デメリット、ツールの上手な選び方など詳しく解説

企業において業務の効率化や成果の最大化を目指す際、さまざまなツールが用いられます。その中で今回紹介するのが「ETLツール」です。ETLツールの機能は、その他のツールを活用するために重要な役割を果たします。

こちらの記事では、OSSのETLツールの概要から利用するメリット・デメリット、おすすめツールなどを解説していきます。

目次

まずは押えておきたい「OSSのETLツール」の基礎知識

はじめにOSSのETLツールの基礎知識を解説します。OSSのETLツールとはどのようなものなのか、どんな機能があるのかなどを見ていきましょう。

ETLツールとは?

ETLツールとは

引用元:Waha! Transformer

ETLツールとは、データを抽出、加工して他のデータベースやツールへ連携するツールのことを指します。「Extract」「Transform」「Load」という3つの機能の頭文字をとって「ETLツール」としています。

詳しい機能についてはこのあと解説しますが、ETLツールは単にデータを連携するだけではなく、さまざまなデータの形式を統一するなどした上で連携します。

 ETLとEAIの違い

ETLと似た「EAI」との違いについて解説します。

ETLは、前述した通りデータを抽出してから形式を統一するなどの加工を行い、連携先へデータを格納します。非常に多くのデータを一括で処理できるのが特徴です。

EAIは、企業で利用しているさまざまなシステムのデータ同士を連携させる機能を持ちます。データの重複が起きないように調整しながら、高速でデータ連携を行います。ETLよりも速くデータ連携できる特徴を持ちますが、ETLほど大量のデータを一度に処理することはできません。

 ETLとビッグデータの違い

ッグデータとは、さまざまな種類の要素を含むデータを指します。例えばスーパーでは、販売データのみを指すのではなく、商品に関するデータなど複数のデータを組み合わせたものをビッグデータと言います。

ETLはこのビッグデータを活用する際に利用します。ビッグデータに含まれるさまざまなデータは、それぞれ別のデータベースに格納されていたり、異なる形式で格納されていることがあります。

これらをETLによって加工し、一箇所に集約することでビッグデータとして活用できるようになります。

ETLツールの代表的な機能

ETLツールは「Extract」「Transform」「Load」という3つの機能の頭文字を取ったものだと紹介しました。では、具体的にそれぞれがどのような機能なのか見ていきましょう。

ETLツールの代表的な機能

引用元:株式会社データ・アプリケーション

 Extract

Extractは日本語に訳すと「引き抜く」「抽出」といった意味になります。つまり、ETLツールがデータベースなどから必要なデータを抽出する機能を指しています。

 Transform

Transformは日本語に訳すと「変える」「変換」といった意味になります。ETLツールが必要なデータを抽出したあと、連携先のDWHに合わせて表示形式などを加工・統一する作業です。

 Load

Loadは日本語に訳すと「装填」「書き出し」といった意味になります。データベースから抽出したデータを変換し終わったら、最後に連携先のDWHなどへ書き出す作業を指しています。

オープンソース(OSS)ETLツールとは?

オープンソース(OSS)ETLツールとは、ETLツールの中でもソースコードが無償で公開されているものを指します。OSSのETLツールは多くが無料で利用でき、使いやすいように改変できる特徴を持っています。

 オープンソースとクローズドソースの違い

オープンソースは、ソースコードが公開されており、利用者が自由にコードを書き換えて使うことが可能です。

一方クローズドソースは、ソースコードが公開されておらず、コードの改変なども認められていません。提供されるものをそのまま利用することを前提としており、ETLツールの場合は利用するための費用が発生します。

OSSのETLツールの費用相場

OSSのETLツールは、ほとんどのツールが無料で利用できます。クローズドソースのETLツールは安いもので月額数万円、高いと月額数十万円と費用がかかるため、OSSのETLツールはコストがかからず利用できるメリットがあります。

無料のOSSのETLツールを利用する際の注意点

無料で利用できるメリットがあるOSSのETLツールですが、利用する際はいくつか注意すべき点がありますので紹介します。

  1. 使い方がわかりにくい
  2. サポートを受けられない
  3. 機能が制限されている

 1.使い方がわかりにくい

無料のOSSのETLツールは、使い方がわかりにくい場合があります。通常であれば、ツールの使用方法などがまとめられていますが、無料のOSSのETLツールの場合は、使い方に関する書類など一切添付されていないケースが多いのです。

また、使い方に関する説明やツールそのものがすべて英語表記のケースも多くなります。こうしたことから、ある程度ETLツールや英語を理解している方でないと、使いこなせないことがあります。

 2.サポートを受けられない

無料のOSSのETLツールの場合、ツール提供元からのサポートを受けられないことが多くなります。有料ツールであれば、わからないことやトラブル発生時など、サポートとやり取りをしながら解決できます。

しかし無料のOSSのETLツールは、費用が発生しないため基本的にサポート業務は行っていません。何かあっても自分で調べるなりして解決するしかないことは、理解した上で利用しましょう。

 3.機能が制限されている

基本的な機能は利用できますが、それでも有料ツールに比べて機能が制限されているケースが多いので注意しましょう。例えば無料のOSSのETLツールは、開発者1名のスタンドアローン環境で利用するツールが多数となります。

その他にもツールによって制限される機能があるかもしれませんので、必ず事前にチェックしておきましょう。

OSSのETLツールが効果を発揮するシーン

OSSのETLツールは、あまりコストをかけられない、あるいは自社の環境に合わせてツールをカスタマイズしたいといったシーンで効果を発揮します。

OSSのETLツールは多くが無料で利用できますので、導入コストもランニングコストもかけずに利用できます。また、オープンソースなので自社の環境に合わせて、使いやすいようにカスタマイズできる点が大きなメリットとなります。

 

OSSのETLツールを導入する3つのメリット

OSSのETLツールを導入する3つのメリット

OSSのETLツールを導入するメリットを3つ紹介します。以下を参考にオープンソース、クローズドソースどちらのETLツールを使うべきか検討してみてください。

  1. コストの負担がない
  2. 自由にカスタマイズできる
  3. 無料でもETLツールとして十分機能する

メリット1:コストの負担がない

OSSのETLツールは、コストの負担が少ないメリットがあります。ソースコードが公開されているOSSのツールは、基本的に無料で利用できます。

クローズドソースツールの場合、月額で安くても数万円、高いと数十万円という費用が発生しますので、企業によっては大きな負担となるでしょう。

ですから、なるべくコストの負担なくETLツールを利用するとなれば、OSSツールという選択がおすすめです、

メリット2:自由にカスタマイズできる

OSSのETLツールは、自由にカスタマイズして利用できます。クローズドソースのツールは、ソースコードも公開されておらず、改変することも認められていません。

一方OSSのETLツールは、公開されているソースコードを自由に改変して利用することが認められています。よって、自社で利用しているDWHやデータベースなどと自由に組み合わせて活用できます。

メリット3:無料でもETLツールとして十分機能する

無料で利用できるツールというと、トライアルとしての利用を思い浮かべる方も少なくないかもしれません。しかしOSSのETLツールは、トライアルではなく普通にETLツールとして利用できます。

いくつかのデメリットや制限はあるものの、一般的なETLツールとして十分機能しますので、利用環境次第ではメインのツールとしての選択肢にもなります。

 

OSSのETLツールを導入する3つのデメリット

OSSのETLツールを導入する3つのデメリット

OSSのETLツールには、メリットだけではなくデメリットも存在しています。以下のデメリットについても理解した上で、利用を検討しましょう。

  1. 一定の知識がないと使いこなせない
  2. 日本語に対応していないツールが多い
  3. 有料ツールと比較すると劣るケースがある

デメリット1:一定の知識がないと使いこなせない

OSSのETLツールは、ETLツールやプログラミングに関する一定の知識がないと、使いこなすのは困難な場合があります。というのも、OSSのETLツールには使い方を詳しく解説したドキュメントなどが添付されていないことがあるからです。

また、提供会社による丁寧なサポート対応も期待できません。これらは無料であるためやむを得ないことですが、初心者の方が使いこなすことはかなり難しいでしょう。

 デメリットの対応策

OSSのETLツールを導入するのであれば、ETLツールについて詳しい担当者や、プログラミング知識のあるエンジニアのリソースも確保しましょう。

もし社内にそういった該当者が不在であれば、OSSのETLツールを利用することは厳しいことが想定されます。

デメリット2:日本語に対応していないツールが多い

OSSのETLツールは、英語版のツールがメインとなり日本語に対応していないケースが多くなります。そのため、英語ができない方には利用が難しいでしょう。

 デメリットの対応策

英語ができない方は、社内で英語が得意な人材の力を借りる、あるいは日本語対応のOSSのETLツールを選択することが必要になります。

デメリット3:有料ツールと比較すると劣るケースがある

OSSのETLツールは、無料であっても多くの機能が利用できます。しかし、中にはやはり有料ツールに劣るケースもあります。有料ツールは、ユーザーの利用料金によって開発やアップデートが行われているためです。

OSSのETLツールは無料で提供されていることが多く、積極的にアップデートは行われません。

 デメリットの対応策

OSSのETLツールを導入する前に、利用したい機能が揃っているかを確認しましょう。またOSSのETLツールは自社でソースコードに手を加えて使いやすくカスタマイズできるメリットがあります。

これらの状況を踏まえて十分利用できると判断できればOSSのETLツールを、それでも無理であれば有料ツールの利用を検討しましょう。

 

OSSのETLツールの活用はこんな方におすすめ!

OSSのETLツールの活用はこんな方におすすめ!

ここまでに解説したOSSのETLツールのメリットやデメリットを踏まえて、OSSのETLツールの活用がおすすめできる方はどんな方なのか見ていきましょう。

1.できるだけ費用を抑えてETLツールを導入したい

ETLツールを利用したいけど、あまりコストをかけられない、できるだけ費用を抑えて利用したといった方にOSSのETLツールはおすすめです。ETLツールは企業のデータを効率よく活用するのにとても便利なツールです。

しかし費用が負担となってしまうのも避けたいところでしょう。そうした状況であれば、無料で利用できるOSSのETLツールが最適です。

2.自社の環境に合わせて自由にカスタマイズして使いたい

ETLツールを自社の環境に合わせて自由にカスタマイズしたいといった方にも、OSSのETLツールがおすすめできます。ソースコードが公開されていて改変も許可されているので、必要な機能を追加したり、ツールが対応していないデータソースからでも、データを抽出が可能になります。

3.ETLツールに関する知識・技術がある

社内にETLに詳しい人材、ETLツールを扱えず技術者がいる場合は、OSSのETLツールがおすすめできます。このような人材がいれば、OSSのETLツールのデメリットである「使い方が難しい」「サポートがない」といった点を払拭できます。

もちろん無料で利用できますので、コストがかからないといったメリットの恩恵も受けられます。

 

自社に合ったOSSのETLツールを上手に選ぶ3つのポイント

自社に合ったOSSのETLツールを上手に選ぶ3つのポイント

OSSのETLツールにも多くの種類があります。その中から自社に合ったツールを選ぶポイントを3つ紹介します。

  1. 自社のレベルに合ったツールを選ぶ
  2. 使いやすいツールを選ぶ
  3. 必要なデータの処理能力のあるツールを選ぶ

POINT1:自社のレベルに合ったツールを選ぶ

OSSのETLツールを選ぶ際は、自社のレベルに合ったツールを選択しましょう。OSSのETLツールの中には、専門的な知識を必要とするものもあります。こうしたツールは初心者の方にはかなりハードルが高くなります。

また、日本語に対応していないツールの場合は、英語力も必要となります。このようにさまざまな面で自社のレベルに適したツールを選ぶことが重要です。

POINT2:使いやすいツールを選ぶ

使いやすさ、操作性もOSSのETLツールを選ぶ際の重要なポイントとなります。特に注意すべきなのは、実際にETLツールを利用する担当者が感じる「使いやすさ」です。

担当者が専門的知識を持たない場合、できるだけ簡単な操作で利用できるツールが望ましいと言えます。

POINT3:必要なデータの処理能力のあるツールを選ぶ

OSSのETLツールの処理能力も必ず導入前にチェックしましょう。ETLツールは抽出したデータをDWHなどへ連携しますが、その際の処理能力はツールにより異なります。

利用する環境や扱うデータ量次第では、能力不足に感じてしまうこともあるかもしれません。快適にできる処理能力があるツールかどうかを見極めて導入しましょう。

 

OSSのETLツールおすすめ6選

ここからは、OSSのETLツールの中からおすすめを6つ紹介します。OSSのETLツール導入を検討されている方は、ぜひ参考にご覧ください。

OSSのETLツール比較まとめ表

ツール名 特徴 こんな方におすすめ
Talend Open Studio ドラッグ&ドロップの簡単操作、豊富なコネクタ プログラム知識のないユーザーの利用を想定されている方
Stitch 100種類以上のデータソースと連携可能 クラウド型でセキュリティの強固なETLツールを利用したい方
Spring Batch 高速処理が可能なバッチフレームワーク ジョブの実装や連携を自ら管理して行いたい方
Pentaho Data Integration 「変換機能」や「ジョブ機能」、「負荷分散機能」など多彩な機能を備えたツール BIツールとして「Pentaho」を利用している方
Jaspersoft ETL 柔軟に活用できるパフォーマンスの高いツール オープンソースBIツール「Jaspersoft」と併せてETLツールを利用したい方
Apache NiFi システム間のデータフロー自動化定義を行えるツール 双方向性のツールを利用したい方

今回紹介するツールは、それぞれ特徴が異なります。また、ツールを利用するにあたって必要な知識や環境にも違いがありますので、このあと解説する詳細を参考に、自社に適したツールを選定してみてください。

1.Talend Open Studio

Talend Open Studio

引用元:Talend Open Studio

 ツールの特徴

Talend Open Studioは、コード記述なしで利用可能なツールです。ビジュアル開発ツールは、ドラッグ&ドロップによって簡単に操作できます。豊富なコネクタも特徴の一つです。

 費用

Talend Open Studioは無料で利用できます。

こんな方におすすめ!

Talend Open Studioは、プログラム知識のないユーザーの利用を想定されている方におすすめです。コードの記述が不要であり、コネクタも豊富なのでそのままの環境でも幅広く活用できます。

https://www.talend.com/jp/products/talend-open-studio/

2.Stitch

Stitch

引用元:Stitch

 ツールの特徴

Stitchは、100種類以上のデータソースと連携可能なツールです。Zendesk、Salesforceといった有名なツールからコード記述なしでデータを抽出し、DWHへ連携できます。また、自動エラー処理機能やスケジューリング機能、自動脆弱性スキャンなどの機能も利用可能です。

 費用

Stitchは無料で利用できます。ただし、データ量が多くなると月額100ドルの費用がかかります。また、エンタープライズプランの利用料金については、問い合わせが必要です。

こんな方におすすめ!

Stitchは、クラウド型でセキュリティの強固なETLツールを利用したい方におすすめです。StitchはAWS環境で利用できるツールであり、自動脆弱性スキャンによるアップデートやバッチのインストールが実行されます。

https://www.stitchdata.com/

3.Spring Batch

Spring Batch

引用元:Spring Batch

 ツールの特徴

Spring Batchは、高速処理が可能なバッチフレームワークです。並列化機能で大量のレコードを処理したり、トランザクション管理機能によってデータの一貫性を保証しています。Javaによるオンラインアプリケーションとの統合、マルチプラットフォームへの対応が可能となっています。

 費用

Spring Batchは無料で利用できます。

こんな方におすすめ!

Spring Batchは、ジョブの実装や連携を自ら管理して行いたい方におすすめです。起動が早く軽量であり、拡張も簡単な上、バッチの実行のタイミングを自由に決められます。

https://spring.io/

4.Pentaho Data Integration

Pentaho Data Integration

引用元:Pentaho

 ツールの特徴

Pentaho Data Integrationは、「変換機能」や「ジョブ機能」、「負荷分散機能」など多彩な機能を備えたツールです。各種プラグインの利用や、レコード数・変換の合計時間がロギング機能によって提供されます。

 費用

Pentaho Data Integrationは無料で利用できます。ただしSpoon上でデータの可視化を行いたい場合は、有料版が必要です。

こんな方におすすめ!

Pentaho Data Integrationは、BIツールとして「Pentaho」を利用している方におすすめです。Pentahoに同梱されているので、BIツールとしてPentahoを利用している場合、そのまま無料で活用できます。

https://www.hitachi.co.jp/products/it/bigdata/platform/pentaho/index.html

5.Jaspersoft ETL

Jaspersoft ETL

引用元:Jaspersoft ETL

 ツールの特徴

Jaspersoft ETLは、柔軟に活用できるパフォーマンスの高いツールです。数多くのオペレーションシステムやアプリケーションサーバー、データサーバーなどとの連携が可能です。

 費用

Jaspersoft ETLは無料で利用できます。

こんな方におすすめ!

Jaspersoft ETLは、オープンソースBIツール「Jaspersoft」と併せてETLツールを利用したい方におすすめです。Jaspersoftは会計や人事等の帳票から、企業全体の経営を分析することが可能なBIツールです。

Jaspersoft ETLと併せて利用すれば、その機能を最大限発揮できます。

https://community.jaspersoft.com/project/jaspersoft-etl

※参考:オープンソースのBIツールについて詳しく解説した記事はこちら
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6.Apache NiFi

Apache NiFi

引用元:Apache NiFi

 ツールの特徴

Apache NiFiは、システム間のデータフロー自動化定義を行えるツールです。グラフィカルなインターフェース、拡張性の高いデータフロー管理自動化などが特徴です。直感的な操作でデータフローの設計や制御、モニタリングが可能です。

また双方向の通信を行うなど、従来のツールとは異なる性質も持っています。

 費用

Apache NiFiは無料で利用できます。

こんな方におすすめ!

Apache NiFiは、双方向性のツールを利用したい方におすすめです。IoTデータフローにおける活用や、フローのリアルタイム反映といった機能があり、インタラクティブな制御を求めることが可能です。

https://nifi.apache.org/

 

企業で本格的に利用するなら有料のクローズドソースETLツールもおすすめ

今回こちらの記事では多くのOSSのETLツールに関する情報を解説してきました。利用する環境次第では非常に有用であるOSSのETLツールですが、企業で本格的に利用する場合は、有料のクローズドソースETLツールもおすすめです。

クローズドソースの有料ETLツールを利用する3つのメリット

クローズドソースの有料ETLツールを利用するメリットを3つ紹介します。

  1. 手厚いサポートを受けられる
  2. OSSよりも優れた機能が利用できる
  3. 使い方や活用事例がある

 メリット1.手厚いサポートを受けられる

ツールの開発元による手厚いサポートを受けられる点が、有料ツールを利用するメリットです。費用を支払って利用するので当然ではありますが、サポート対応を受けられるのはOSSとの大きな違いになります。

ただし、ツールごとにどのようなサポートを受けられるかに違いがありますので、ツール導入前にはサポートの内容を確認しておくのがおすすめです。

 メリット2.OSSよりも優れた機能が利用できる

有料ツールはOSSツールのように機能に制限がなく、多くの機能が利用できます。また、機能的に優れているといった特徴もあります。OSSツールはソースコードを公開しており、ユーザーによって自由にカスタマイズされることが前提です。

そのため、使い勝手やどこまで機能を活かしきれるかはユーザー次第でもあります。一方クローズドの有料ツールはある意味完成されたツールなので、はじめから優れた機能を利用できます。

 メリット3.使い方や活用事例がある

有料ETLツールは、ツールの使い方を導入時に確認できます。また、さまざまな活用事例や、実際に導入したユーザーがネット上にアップしている情報なども閲覧できます。

OSSツールの場合、そもそも導入時に使い方に関する資料がないケースも多く、初心者が利用するのは難しいのです。しかし有料ETLツールはそういったこともなく、前述したサポートも利用できるので、はじめてETLツールを利用する方でも安心して導入できます。

 

有料のおすすめETLツール3選

ここからは、有料のおすすめETLツールを3つ紹介します。OSSのETLツールと併せて比較してみましょう。

有料のおすすめETLツール比較まとめ

ツール名 特徴 こんな方におすすめ
ASTERIA Warp 9,500社以上の導入実績、企業向けシステム基盤として活用できる コストを抑えてシンプルにETLツールを活用したい方、大規模なデータ処理を行いたい方
Waha! Transformer 幅広い業務に活用できる 全社での利用や、はじめてETLツールを利用する方
trocco 国内200社以上の導入実績を持ち、企業の分析基盤として活用されている 社内で分断されているデータの統合と、統合されたデータを活用したい方

先に紹介したOSSのETLツールと比較すると、こちらの有料ツールは多くの導入実績があることがわかります。これは、すべてのツールが日本語対応となっていたり、しっかりとしたサポートを受けられる、多くの機能を利用できるといった、有料ツールならではのメリットが大きいと考えられます。

ASTERIA Warp

ASTERIA Warp

引用元:ASTERIA Warp

 ツールの特徴

ASTERIA Warpは、企業向けシステム基盤として活用できるツールです。ノーコードでドラッグ&ドロップによって操作が可能となっており、さまざまなシステムとの連携が可能です。9,500社以上の導入実績があり、豊富な導入事例を参考にできます。

 費用

製品 価格
ASTERIA Warp Core 30,000円~/月
ASTERIA Warp Core + 60,000円~/月
ASTERIA Warp Standard お問い合わせ
ASTERIA Warp Enterprise お問い合わせ

こんな方におすすめ!

ASTERIA Warpは、コストを抑えてシンプルにETLツールを活用したい方から、大規模なデータ処理を行いたい方まで幅広くおすすめできるツールです。「ASTERIA Warp Core」なら、月額30,000円からという低コストで、基本的な機能を利用できます。

データ量が大きい処理が中心となる場合は、「ASTERIA Warp Enterprise」で対応できます。

https://www.asteria.com/jp/warp/

Waha! Transformer

Waha! Transformer

引用元:Waha! Transformer

 ツールの特徴

Waha! Transformerは、幅広い業務に活用できるツールです。業種を問わず多くの企業や団体で導入されています。また、大容量データの処理もメモリに依存することなくパフォーマンスを発揮します。高機能でありながらシンプルな操作性も特徴です。

 費用

エディション 価格
Entry版 180万円~/年
Basic版
Advanced版
Enterprise版

こんな方におすすめ!

Waha! Transformerは、全社での利用や、はじめてETLツールを利用する方におすすめです。Waha! Transformerならどの業種・部署でも利用できる汎用性の高いツールです。また、純国産製品なので、手厚いサポートも受けられます。

https://waha-transformer.com/

trocco

trocco

引用元:trocco

 ツールの特徴

troccoは、あらゆるデータの連携・整備・運用を自動化するツールです。データの転送からデータマートの生成、ジョブ管理などさまざまな機能が利用できます。国内200社以上の導入実績を持ち、企業の分析基盤として活用されています。

 費用

プラン 価格
ライトプラン 100,000円~/月
スタンダードプラン 300,000円~/月
エンタープライズプラン お問い合わせ

こんな方におすすめ!

troccoは、社内で分断されているデータの統合と、統合されたデータを活用したい方におすすめです。troccoによって社内のデータを統合することで、複合要因の分析が可能となります。

部署間のデータを集約すれば、社内全体を横断したデータの分析・レポーティングが実現できます。

https://trocco.io/lp/index.html

 

WEB広告運用には広告特化のETLツールもおすすめ

ETLツールは、自社で保有しているさまざまな種類のデータを、活用しやすく変換して連携しますが、WEB広告運用がメインとなる方には、広告特化のETLツールもおすすめです。

WEB広告に特化したETLツール「Databeat Explore」

Databeat Explore

WEB広告に特化したETLツールとして今回紹介するのは、「Databeat Explore」です。Databeat Exploreは「広告レポート自動化ツール」としてもさまざまな機能を保有しています。

WEB広告運用における「Databeat Explore」の3つの活用ポイント

WEB広告運用における「Databeat Explore」の活用ポイントを3つ解説します。

  1. あらゆる広告媒体からデータを抽出できる
  2. 抽出したデータを加工してレポート化する
  3. 複数の広告データをBIツールへ連携可能

 あらゆる広告媒体からデータを抽出できる

Databeat Exploreは、どのような広告媒体でもデータを抽出可能です。データの抽出は自動で行われるため、都度操作を行う必要はありません。抽出したデータはすべてDatabeat Exploreが一元管理するので、広告データの保管場所としても最適です。

 抽出したデータを加工してレポート化する

広告媒体から抽出したデータは、加工した上でレポート化されます。広告のデータは、媒体ごとに表示される指標が異なるケースがあります。Databeat Exploreはこうした指標について、同じ意味を表すものを統一する機能を持っています。

そのため、レポートを見れば異なる媒体同士の比較も容易になります。

 複数の広告データをBIツールへ連携可能

複数の広告データをBIツールへ連携することも可能です。広告データを自動で抽出し、レポート作成できるDatabeat Exploreですが、さらにデータをBIツールへ連携できるので、より細かい分析を行う際も、最新の広告データをBIツールで活用できます。

 

 

まとめ

オープンソース(OSS)のETLツールは、ソースコードが公開されており、無料で利用できるツールです。ソースコードが公開されていないものは「クローズドソース」と言います。

2つの大きな違いは費用面のほか、ソースを自由にカスタマイズできる点にあります。そのため、コストをかけずに利用したい、カスタマイズしてETLツールを利用したいといった方には最適なツールです。

ただし、OSSのETLツールは日本語対応されていない、サポートがないといったデメリットもあります。反対に有料のクローズドETLツールは費用がかかり、カスタマイズもできませんが、しっかりとしたサポートを受けられるので、ETLに関する知識をお持ちでない方でも利用できます。

どちらのツールが最適なのかは、企業の環境や利用したい機能にもよりますので、今回紹介したツールを参考にしてみてください。

また、WEB広告を運用している方には、広告特化のETLツール「Databeat Explore」もおすすめです。ぜひこちらも併せてご検討ください。

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