たくさんのETLツールがリリースされていますが、どれも同じという訳ではありません。機能や費用、できること、できないことなど多くの違いがあるため、ETLツールを導入する際は、しっかりと見極めた上で選定する必要があります。
そこで今回こちらの記事では、これからETLツールを導入する方に向けて、おすすめのETLツールを紹介します。また、併せてそれぞれのツールのメリットやデメリット、ツールの上手な選び方も解説していきます。
- 1 まずは押えておきたい「ETLツール」の基礎知識
- 2 ETLツールを導入する3つのメリット
- 3 ETLツールを導入する3つのデメリット
- 4 ETLツールの活用はこんな方におすすめ!
- 5 自社に合ったETLツールを上手に選ぶ5つのポイント
- 6 【主要製品を厳選】ETLツールおすすめ13選
- 6.1 おすすめETLツール比較まとめ表】
- 6.2 1.ASTERIA Warp
- 6.3 2.ASTERIA Warp Core
- 6.4 3.trocco
- 6.5 4.Reckoner
- 6.6 5.IBM InfoSphere DataStage
- 6.7 6.Informatica PowerCenter
- 6.8 7.Waha! Transformer
- 6.9 8.DataSpider Cloud
- 6.10 9.Precisely Connect(旧 Syncsort DMExpress)
- 6.11 10.Qanat2.0
- 6.12 11.Pentaho
- 6.13 12.DataStage
- 6.14 13.Tableau Prep
- 7 フリーで使えるおすすめETLツール
- 8 WEB広告運用には広告特化のETLツールもおすすめ
- 9 まとめ
まずは押えておきたい「ETLツール」の基礎知識
まずはETLツールの基礎知識から確認していきましょう。ETLツールの特徴や機能、費用相場などを解説していきます。
ETLツールとは?
引用元:日本ユニシス
ETLツールの働きについて表しているのが、上の画像です。ETLツールは、左側にあるさまざまなデータソースからデータを収集します。そして収集したデータをETLツールが整えて、右側にあるDWHなどへ連携します。
手動でもこのような作業は可能ですが、企業が取り扱うデータは量が多いため、ETLツールを使って効率的にこの工程を実行します。
【参考】ETLとEAIの違い
EAIとは、Enterprise Application Integration(エンタープライズアプリケーションインテグレーション)の略で、システム間のデータ連携を行うことを指します。例えば企業が持つ顧客情報を、CRMや会計システム、販売システム間で連携するのがEAIです。
データを移動するのではなく、あくまで「連携」する機能です。これに対しETLは、データソースからデータを抽出してDWHなどへ格納します。
【参考】ETLとBIの違い
BIは「Business Intelligence」の略で、企業がデータを分析し、ビジネス上の意思決定をサポートするための技術やツールを指します。BIツールは、ETLプロセスを通じて整理されたデータを基に、レポート作成やダッシュボードの表示を行います。
つまり、ETLはデータを整理し、BIはその整理されたデータを活用してビジネスの洞察を得るための手法と言えます。
ETLツールの代表的な機能
ETLツールの代表的な3つの機能を紹介します。
Extract
Extractは抽出という意味で、データソースからETLツールがデータを抽出する作業です。複数のデータソースからデータを抽出することもあります。
Transform
Transformは加工という意味で、データソースから集めたデータを加工する作業です。データソースによって同じデータでも表記が異なるものがあるため、ETLツールが同じ表記に統一します。
Load
Loadは書き出しの意味で、Transformによって加工が終わったデータをDWHなどへ書き出します。複数のデータソースから集めたデータを、一箇所に統合するイメージです。
ETLツールの費用相場
ETLツールの費用は、ライセンス利用のための月額制となっているものが多く、費用はツールごとに異なります。安いもので月額数万円から、高いツールだと数十万円というものもあります。
ETLツールが効果を発揮するシーン
ETLツールは、多くのデータを扱っている企業で効果を発揮します。企業が持っている膨大なデータを分析すれば、顧客の傾向やマーケティング戦略のヒントとなるため、資産と言っても過言ではありません。
しかしこの資産を十分活用できなければ、宝の持ち腐れとなります。そこでETLツールを使い、データを統合して分析しやすくするのです。
社内のデータを整理して活用する際に活躍するETLやETLツールは、近年多くの企業が利用しています。しかし、まだETLを導入していない方にとっては、ETLとはどのようなものなのか、ETLツールにどんなメリットがあるのかなど不明な点も多いのでは[…]
ETLツールを導入する3つのメリット
ETLツールを導入するメリットを3つ紹介します。今後ETLツールを導入する際の参考としてご覧下さい。
- 効率よくデータを集められる
- データを利用しやすく加工できる
- 大量のデータを短時間で処理できる
メリット1:効率よくデータを集められる
ETLツールは、効率よくデータを集められるメリットがあります。企業によっては、複数のデータソースを利用していて、データを統合するのに多くの時間を要するケースがあります。
こうしたシーンでETLツールを使えば、同時にすべてのデータソースから効率的にデータを集めることが可能です。データ収集という非生産的な業務から解放され、分析や戦略を考えるなどの生産的な作業に時間を費やせるようになります。
メリット2:データを利用しやすく加工できる
ETLツールは集めたデータを、利用しやすく加工することも可能です。ETLツールは単にデータを収集するだけのツールではなく、同じ意味を成すデータでありながら、表現が異なるデータを同じ表現に加工して統一できます。
これにより、統合されたデータは活用しやすくなるため、データの分析効率もアップします。
メリット3:大量のデータを短時間で処理できる
ETLツールは、大量のデータを短時間で処理できます。企業が持っている顧客データや販売データなどは非常に量が多くなりますが、ETLツールはそうした多くのデータをスムーズに処理する能力があるのです。
手動では何時間もかかるような作業でも、ETLツールは数分で完了できます。
ETLツールを導入する3つのデメリット
ETLツールを導入する際は、メリットだけではなくデメリットもしっかり理解しておくことが重要です。ここでは、デメリットとその対応策について解説します。
- 費用が発生する
- 最低限の知識が必要
- 使い方を学習する必要がある
デメリット1:費用が発生する
ETLツールを利用するには、費用が発生します。費用相場の解説でもお伝えしましたが、最低でも月数万円以上はコストが発生することになります。ツールのための予算を確保できないシーンでは、導入は難しいかもしれません。
デメリットの対応策
ETLツールには、無料で利用できるものがあります。OSS(オープンソースソフトウェア)のETLツールを選べば、ランニングコストが発生せずにETLツールを利用できます。
もしETLツールの費用負担が厳しいという場合は、無料で使えるETLツールの導入も検討してみましょう。
企業において業務の効率化や成果の最大化を目指す際、さまざまなツールが用いられます。その中で今回紹介するのが「ETLツール」です。ETLツールの機能は、その他のツールを活用するために重要な役割を果たします。 こちらの記事では、OSSのE[…]
デメリット2:最低限の知識が必要
ETLツールを利用するためには、最低限の知識が必要になります。パソコンに関する知識やITリテラシーがあまりにも低い方にとっては、ETLツールの導入や利用は難しいかもしれません。
デメリットの対応策
ETLツールに関する知識がなく、導入しても使いこなせる自信がないという方は、サポートが充実しているETLツールを選びましょう。導入の検討段階から、導入後の使い方、活用方法に至るまで丁寧なサポートを受けられるETLツールもあります。
こうしたツールを導入すれば、わからないことはすべて教えてもらえるので、誰でもETLツールを利用できるようになります。
デメリット3:使い方を学習する必要がある
ETLツールを導入すると、使い方を学習する必要があります。ETLツールには専門的な知識がなくても簡単に利用できるツールが多く存在しています。しかし、そうは言ってもはじめはある程度使い方を理解するための学習をしなくてはなりません。
デメリットの対応策
ETLツールを選ぶ際は、しっかりとしたマニュアルがあるツールを選びましょう。特に国産のETLツールがおすすめです。国産ETLツールであれば、日本語の丁寧なマニュアルがあるので、短期間で使い方をマスターできます。
また、デメリット2の対応策と共通する部分でもありますが、サポートが充実したツールもおすすめです。
ETLツールの活用はこんな方におすすめ!
ETLツールの機能やメリット・デメリットを見てきましたが、これらの情報を総合して、どんな方にETLツールの利用が向いているか紹介します。
- 社内のデータを十分活用できていない
- データの量が多くてまとめられていない
- 外部ツールによるデータ分析を行いたい
1.社内のデータを十分活用できていない
社内にはさまざまなデータがあるにもかかわらず、そのデータを十分活用できていない場合に、ETLツールの利用はおすすめです。社内のデータを活用できていない理由の多くは、データが活用できる形にまとまっていないことが原因です。
部署ごとや拠点ごとなど、異なる場所で管理されている複数のデータを活用しやすく統合するには、ETLツールの機能が役立ちます。
2.データの量が多くてまとめられていない
自社が持つデータの量が多くてまとめられていないシーンでも、ETLツールの利用がおすすめです。現代社会においては、どのような業種であっても多くのデータを抱えています。しかし、データが多くなりすぎたことによって、手動では処理しきれなくなっているという現実もあります。
こうした場合、ETLツールを導入すれば手動とは比べ物にならないほど短時間で、多くのデータを処理できます。
3.外部ツールによるデータ分析を行いたい
自社のマーケティング戦略の精度を高めるために、外部ツールによる分析を行いたいのであれば、ETLツールを活用しましょう。一般的にマーケティングにおけるデータ分析には、BIツールを活用します。
しかしBIツールの機能を十分活かすためには、整えられたデータが必要です。ETLツールは、さまざまな場所に散らばるデータを自動で収集し、BIツールが扱いやすいように加工できるツールです。
自社に合ったETLツールを上手に選ぶ5つのポイント
このあとおすすめのETLツールを紹介しますが、その前に自社に合ったETLツールを上手に選ぶポイントを紹介します。5つのポイントに分けて紹介しますので、今後のツール選定の参考にしてみてください。
- 適切なコストのツールを選ぶ
- ユーザーのITリテラシーで対応できるツールを選ぶ
- 必要な機能が搭載されているツールを選ぶ
- 自社で利用しているデータソースと連携できるツールを選ぶ
- 十分な処理能力のあるツールを選ぶ
POINT1:適切なコストのツールを選ぶ
ETLツールを選ぶ際、まず確認するポイントはツールの費用です。ツールごとに費用は違いますので、自社の予算に対して適切なコストのツールを選びましょう。ETLツールは非常に優秀なツールではありますが、そこへコストをかけすぎてしまっても良くありません。
ETLツールの費用相場を理解し、自社の予算内に収まるツールを選定することが重要です。
POINT2:ユーザーのITリテラシーで対応できるツールを選ぶ
自社で実際にETLツールを使うユーザーのITリテラシーで対応できるツールを選びましょう。ETLツールには、誰でも簡単に利用できるツールと、やや専門的な知識を持っていないと扱いが難しいツールがあります。
エンジニアだけが利用するためのツールなら問題ありませんが、例えばマーケターやその他一般社員が利用するとなれば、なるべく専門的知識が不要で扱えるツールがおすすめです。せっかくETLツールを導入しても、使い方が難しくて積極的に利用してもらえなければ、ツールのコストが無駄になってしまいます。
POINT3:必要な機能が搭載されているツールを選ぶ
ETLツールは、それぞれ使える機能が異なっています。よって、まずは必要な機能が搭載されているかどうかをチェックしましょう。ETLツールの基本的な機能はどのツールでも利用できますが、そのほか特徴的な機能を搭載しているツールも多数あります。
まずはETLツールでどんなことをしたいのか、どんな課題を解決したいのかを明確にして、それらに対応できるツールを選ぶのがおすすめです。
POINT4:自社で利用しているデータソースと連携できるツールを選ぶ
ETLツールは、データソースとの連携についての確認がとても重要です。ETLツールはデータソースからデータを抽出して、加工・連携するツールです。そもそもデータソースと連携できなければ意味がありません。
企業によって使っているデータソースの種類や数は異なりますので、自社で利用しているデータソースとの連携が可能かどうかは、必ず確認しましょう。
POINT5:十分な処理能力のあるツールを選ぶ
ETLツールの処理能力についても、導入前に確認しておきましょう。膨大な量のデータを短時間で処理できるのがETLツールのメリットです。しかし、どこまでのデータをどれくらいの時間で処理できるかは、ツールそれぞれの能力次第でもあります。
場合によってはデータ量が多すぎて、処理に時間がかかるといったケースも考えられますので、あらかじめどれくらいの規模のデータを処理する必要があるのか、そして十分対応できる処理能力があるのか、確認しておきましょう。
【主要製品を厳選】ETLツールおすすめ13選
こちらでは、ETLツールの主要製品を厳選して、おすすめのツールを紹介します。ETLツール導入前の方は、以下を参考にETLツール選びを進めてみてください。
おすすめETLツール比較まとめ表】
ツール名 | 特徴 | 費用 | こんな方におすすめ |
ASTERIA Warp | 複数のシステムへの連携を自動化 | お問い合わせ | エンジニア不要で扱えるETLツールを利用したい方に |
ASTERIA Warp Core | オンプレミス・クラウドのどちらでも利用できる | ASTERIA Warp Core:30,000円~/月
ASTERIA Warp Core +:60,000円~/月 |
コストを抑えつつ簡単に使えるETLツールを利用したい方 |
trocco | 機密情報を守るためのマスキング機能
データの整理に活用できるフィルタリング機能 |
フリープラン:無料
ライトプラン:10万円/月 スタンダードプラン:30万円/月 エンタープライズプラン:お問い合わせ |
自社のデータ分析基盤を導入したい方 |
Reckoner | データベースやストレージ、アプリケーションといったさまざまなデータを統合
100種類以上のサービスと連携が可能 |
スタンダードプラン:100,000円~/月
Enterpriseプラン:お問い合わせ |
広告運用やCRMなど多くの種類のデータを扱っている方 |
IBM InfoSphere DataStage | 高性能なエンジンとAIを活用した分析のできるツール | お問い合わせ | 導入実績が豊富な高性能ツールを導入したい方 |
Informatica PowerCenter | ガートナー社が「リーダー」として位置付けたツール | お問い合わせ | 社内の分析基盤として全社で活用できるツールをお探しの方 |
Waha! Transformer | メモリに依存しないマルチスレッドによる高速処理 | 180万円~/年 | ETLツールについてあまり詳しくない方、初めてETLツールを導入する方 |
DataSpider Cloud | 豊富な連携先とノンプログラミングで実現できる連携処理の作成
日本語の変換やデータ加工を柔軟に対応できる |
お問い合わせ | Salesforceを利用している方 |
Precisely Connect(旧 Syncsort DMExpress) | 独自の自動チューニング機構「スマートETLオプティマイザ」 | お問い合わせ | ETLツールに高い処理性能を求める方 |
Qanat2.0 | ドラッグ&ドロップによる簡単な操作
データ処理の実行を自動化 |
お問い合わせ | データソースから抽出したデータをDWHへ連携するだけでなく、ファイルとして出力する機能も活用したい方 |
Pentaho | 100種類以上の連携先との接続やOLAP分析、データマイニングツールとの連携も可能 | お問い合わせ | ETLツールとしてのデータ連携だけでなく、加工後のデータ分析まで実施できるツールをお探しの方 |
DataStage | 簡単でわかりやすいGUI | お問い合わせ | 開発コストを抑えつつ高い処理性能を持つETLツールを利用したい方 |
Tableau Prep | ETLツールと同じ働きができるデータプレパレーションツール | 102,000円/年 | Tableau製品を利用している方 |
Stitch | 140以上のデータソースに対応 | Standard 100ドル〜 Advanced 1,250ドル/月 Premium 2,500ドル/月 |
ETLツールの取り扱いに慣れている方 |
AWS Glue | 100以上のデータソースに対応
SaaSツールやクラウドデータベース、オンプレミスのデータベースなどからデータを抽出・加工・保存できる |
PU時間あたり0.44USD | 複数の拠点がある企業や、ETLツールの運用にエンジニアリソースを割けない企業 |
Azure Data Factory | 追加コスト不要で90以上のコネクタを使い、データソースと接続 | 従量課金制 | 初めてETLツールを導入する方 |
ETLツールを選ぶ際には、各ツールの特徴や費用を確認しながら選定するのがおすすめです。また、ツールによって得意とする作業工程や、性能にも違いがあります。このあとそれぞれのツールについて詳しく解説していきますので、自社の課題解決につながるツールを見つけてみてください。
また、費用については公開されていないツールもあります。こちらに関しては、直接サービス提供会社へお問い合わせください。
1.ASTERIA Warp
引用元:ASTERIA Warp
ASTERIA Warpは、アステリア株式会社のETLツールです。
ツールの特徴
ASTERIA Warpは、ドラッグ&ドロップ操作によってフローを作成し、データソースと連携できるツールです。コードが不要なので、プログラミング知識がなくても利用できます。
複数のシステムへの連携を自動化することで、効率よくデータ管理を行えます。また、30日間のトライアルが利用可能です。
費用
ASTERIA Warpには、4つのプランがあります。
製品 | 価格 |
ASTERIA Warp Standard | お問い合わせ |
ASTERIA Warp Enterprise | お問い合わせ |
こんな方におすすめ!
ASTERIA Warpは、エンジニア不要で扱えるETLツールを利用したい方におすすめです。基本操作が簡単であることから、はじめてETLツールを導入するシーンでもおすすめできます。
URL
https://www.asteria.com/jp/warp/
企業向けのシステム・ツールにはさまざまな機能を持ったものがあります。その中でも現在ニーズが高まっているのがETLツールです。ETLツールは、専門的な技術者が不在でもデータを連携することが可能なツールです。 今回こちらの記事では、ノーコ[…]
2.ASTERIA Warp Core
ASTERIA Warp Coreは、ASTERIA Warpと同じアステリア株式会社のETLツールです。
ツールの特徴
ASTERIA Warp Coreは、オンプレミス・クラウドのどちらでも利用できるツールです。ノーコードでデータクレンジングやRPA、Excelやシステムへのデータ入出力を自動化によって効率化できます。
初期費用なし、月額30,000円からというリーズナブルな料金設定も魅力です。
費用
ASTERIA Warp Coreは、2つのプランがあります。
製品 | 価格 |
ASTERIA Warp Core | 30,000円~/月 |
ASTERIA Warp Core + | 60,000円~/月 |
こんな方におすすめ!
ASTERIA Warp Coreは、コストを抑えつつ簡単に使えるETLツールを利用したい方におすすめです。ファイル連携やデータ変換、REST連携、Excel簡易連携なら月額30,000円のプランで対応できます。
データベース連携やFTP入出力が必要な場合は、上位プランとなる月額60,000円のプランが必要です。
URL
https://www.asteria.com/jp/warp_core/
3.trocco
引用元:trocco
troccoは株式会社primeNumberが提供するETLツールです。
ツールの特徴
troccoは、データ転送からデータマートの生成、ジョブ管理なども可能なツールです。ETLツールとしての機能では、機密情報を守るためのマスキング機能や、データの整理に活用できるフィルタリング機能、そのほかさまざまな置換機能も利用できます。
14日間のトライアル利用も提供されています。
費用
troccoには4つの料金プランがあります。
プラン | 料金 |
フリープラン | 無料 |
ライトプラン | 10万円/月 |
スタンダードプラン | 30万円/月 |
エンタープライズプラン | お問い合わせ |
こんな方におすすめ!
troccoは、自社のデータ分析基盤を導入したい方におすすめです。ETLツールとしての基本的な機能以外にも、troccoにはデータチェック機能やGit・API連携機能が搭載されており、データを柔軟に活用できる環境を構築可能です。
URL
https://trocco.io/lp/index.html
4.Reckoner
引用元:Reckoner
Reckonerは、株式会社スリーシェイクが提供するETLツールです。
ツールの特徴
Reckonerは、データベースやストレージ、アプリケーションといったさまざまなデータを統合できます。インターフェイスは直感的な操作ができる仕様となっており、誰でも使いやすいのが特徴です。
データの取得や更新はAPI連携によって行うため、エンジニアのリソースも必要ありません。
費用
Reckonerには、2つの料金プランがあります。
プラン | 料金 |
スタンダードプラン | 100,000円~/月 |
Enterpriseプラン | お問い合わせ |
こんな方におすすめ!
Reckonerは、広告運用やCRMなど多くの種類のデータを扱っている方におすすめです。100種類以上のサービスと連携が可能なため、データの連携や転送をスムーズにできます。
サポートも充実しているので、ETLLツールの扱いに自信がないという方でも、安心して導入できます。
URL
5.IBM InfoSphere DataStage
IBM InfoSphere DataStageは、日本アイ・ビー・エム株式会社が提供するETLツールです。
ツールの特徴
IBM InfoSphere DataStageは、高性能なエンジンとAIを活用した分析のできるツールです。開発やテスト、デプロイといった流れを自動化することで、開発コストを抑えられるのも特徴です。
また、負荷を分散することによってデータ処理における高いパフォーマンスを実現できます。
費用
IBM InfoSphere DataStageには4つのプランがあります。詳細な料金について直接お問い合わせください。
プラン | 料金 |
IBM DataStage as a Service | お問い合わせ |
IBM DataStage Enterprise Plus | |
IBM DataStage Enterprise | |
IBM DataStage |
こんな方におすすめ!
IBM InfoSphere DataStageは、導入実績が豊富な高性能ツールを導入したい方におすすめです。金融機関や教育機関、自治体など幅広い分野での導入実績があり、充実した機能、そして高いパフォーマンスを誇るエンジンで大量のデータ処理にも対応できます。
URL
https://www.ibm.com/jp-ja/products/datastage
6.Informatica PowerCenter
Informatica PowerCenterは、インフォマティカが提供するETLツールです。
ツールの特徴
Informatica PowerCenterは、スタートアップ企業から大企業まで幅広く対応できるツールです。あらゆるデータソースとの連携が可能となっており、さまざまな業種・部門で利用できる仕様となっています。
ガートナー社が発表した2021年データ総合ツールのマジック・クアドラントでは、「リーダー」としても位置づけられています。
費用
Informatica PowerCenterの費用については、直接お問い合わせください。
こんな方におすすめ!
Informatica PowerCenterは、社内の分析基盤として全社で活用できるツールをお探しの方におすすめです。業界を問わず利用できるETLツールとして多くの企業に利用されており、サポート体制も高い評価を受けているので、業界・業種・部門を問わず活用できるツールといえます。
URL
https://www.informatica.com/jp/products/data-integration/powercenter.html
7.Waha! Transformer
Waha! Transformerは、株式会社ユニリタが提供するETLツールです。
ツールの特徴
Waha! Transformerは、メモリに依存しないマルチスレッドによる高速処理が特徴のツールです。操作が非常に簡単であるのはもちろんですが、Excel処理の効率化やRPAによる自動化、AIの活用など多機能である点もポイントです。
データ処理後のメンテナンス性が高い点も、ユーザーから高い評価を受けています。
費用
Waha! Transformerには、4つの料金プランがあります。
プラン | 価格 |
Entry版 | 180万円~/年 |
Basic版 | |
Advanced版 | |
Enterprise版 |
こんな方におすすめ!
Waha! Transformerは、ETLツールについてあまり詳しくない方、初めてETLツールを導入する方におすすめです。Waha! Transformerは純国産のETLツールであり、20年以上の運用実績と手厚いサポートの提供を強みとしています。
URL
8.DataSpider Cloud
引用元:DataSpider Cloud
DataSpider Cloudは、データ連携に特化したSaaS版のETLツールです。
ツールの特徴
DataSpider Cloudは、豊富な連携先とノンプログラミングで実現できる連携処理の作成が特徴のツールです。VPNを使わずにオンプレミスとシームレスな連携が可能です。また、日本製iPaaSであることから、カナや西暦・和暦など日本語の変換やデータ加工を柔軟に対応できる点もポイントです。
費用
DataSpider Cloudの費用は、「本番用」「開発用」「評価版」などに分かれており、さらに使用するアダプターによっても料金が異なります。詳しい料金については直接お問い合わせください。
こんな方におすすめ!
DataSpider Cloudは、Salesforceを利用している方におすすめです。DataSpider Cloudは多くのデータソースとの連携が可能ですが、中でもSalesforceとの連携については、非常に多くの導入実績を持っていることから、相性がよいと言えます。
URL
https://www.hulft.com/software/dataspidercloud
9.Precisely Connect(旧 Syncsort DMExpress)
Precisely Connect(旧 Syncsort DMExpress)は、データ処理速度に強みを持つETLツールです。
ツールの特徴
Precisely Connect(旧 Syncsort DMExpress)には、独自の自動チューニング機構「スマートETLオプティマイザ」が搭載されています。これにより、いつでも超高速パフォーマンスを実現できるため、ユーザーはツールのチューニングを気にすることなく、作業に専念できます。
また、ステップツリー形式を採用しており、開発ステップがわかりやすく、使い方の習得期間も大幅に短縮できます。
費用
Precisely Connect(旧 Syncsort DMExpress)の費用は、直接お問い合わせください。
こんな方におすすめ!
Precisely Connect(旧 Syncsort DMExpress)は、ETLツールに高い処理性能を求める方におすすめです。スマートETLオプティマイザを活用すれば、膨大な量のデータを扱うシーンであっても、高いパフォーマンスを維持できます。
ETLツールとして、世界最速のベンチマークを樹立した実績もあります。
URL
https://www.ashisuto.co.jp/product/category/etl/syncsort-dmexpress/
10.Qanat2.0
引用元:Qanat2.0
Qanat2.0は、ノンプログラミングでさまざまなデータ連携を行い、業務効率アップを実現するツールです。
ツールの特徴
Qanat2.0はドラッグ&ドロップによる簡単な操作で利用できます。企業内外のあらゆるデータを連携して、データの有効活用に寄与します。スケジューリング機能を使えば、データ処理の実行を自動化できるので、業務効率も高まります。
Salesforce、kintone、Amazonなど豊富なアダプター連携もポイントです。
費用
Qanat2.0の費用については、直接お問い合わせください。
こんな方におすすめ!
Qanat2.0は、データソースから抽出したデータをDWHへ連携するだけでなく、ファイルとして出力する機能も活用したい方におすすめです。Qanat2.0は整形したデータをExcel、PDF、メール添付といった形で出力することも可能です。
URL
https://www.jbat.co.jp/products/data/qanat_20/index.html/
11.Pentaho
引用元:Pentaho
Pentahoは、ビッグデータにも対応できるETLツールです。
ツールの特徴
Pentahoは、データの取り込みから加工まで、ドラッグ&ドロップ操作で対応できるツールです。部品同士をつなぐだけで処理を定義できて、視覚的にもわかりやすいのが特徴です。
100種類以上の連携先との接続やOLAP分析、データマイニングツールとの連携も可能です。
費用
Pentahoの費用については、直接お問い合わせください。
こんな方におすすめ!
Pentahoは、ETLツールとしてのデータ連携だけでなく、加工後のデータ分析まで実施できるツールをお探しの方におすすめです。PentahoはWekaやRなどと連携できるので、簡単にデータの分析を実行できます。
ダッシュボードによるデータの可視化によって、自社のビジネスの現状把握もスムーズに行えます。
URL
https://www.hitachi.co.jp/products/it/bigdata/platform/pentaho/index.html
12.DataStage
引用元:DataStage
DataStageは、データ統合の開発基盤として活用できるETLツールです。
ツールの特徴
DataStageは、データの抽出や加工、集計などの作業をドラッグ&ドロップ操作と、パラメータの設定によって実施可能です。簡単でわかりやすいGUIなので、プログラミングなどの知識がない方でも利用できます。
データ加工は、ソートや重複削除、クレンジングなどさまざまな部品・関数が利用できます。
費用
DataStageの費用については、直接お問い合わせください。
こんな方におすすめ!
DataStageは、開発コストを抑えつつ高い処理性能を持つETLツールを利用したい方におすすめです。DataStageはデータ処理を行う際、並列で処理を実行しマルチプロセッサをフル活用するため、大規模なデータ処理でもパフォーマンスを維持できます。
URL
https://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/soft1/datastage/
13.Tableau Prep
引用元:Tableau Prep
Tableau Prepは、Tableau社が提供するETLツールです。
ツールの特徴
Tableau Prepは、「Tableau Prep Builder」と「Tableau Prep Conductor」の2製品に分かれています。「Tableau Prep Builder」ではデータの抽出・整形を行い、「Tableau Prep Conductor」は連携先DWHの情報を更新します。
そもそもTableau PrepはETLツールではなく、「データプレパレーションツール」ですが、同じような処理ができることから、ETLツールとして捉えても問題ありません。
費用
Tableau Prepは、Tableau Creatorライセンス(8,400円/月 )で利用できます。
こんな方におすすめ!
Tableau Prepは、Tableau製品を利用している方におすすめです。すでにTableau Creatorライセンスをお持ちであれば、追加費用なしでTableau Prepが利用できます。BIツールのTableauとの相性も良いので、効率よくデータ管理や分析が可能となります。
URL
https://www.tableau.com/ja-jp/learn/get-started/prep
企業ではさまざまなデータを取り扱っており、それらのデータを分析することで、現状を把握したり、新たな戦略のヒントを見つけたりします。企業のIT化・DX化が進んでいる近年は、こうした工程を効率よく進めるために、BIツールを導入する企業も増えてき[…]
フリーで使えるおすすめETLツール
ここからは、フリー(無料)で使えるおすすめのETLツールを紹介します。まずは有料のETLツールとの違いからみていきましょう。
フリー(無料)のETLツールと有料ETLツールの違いは?
有料ツールと無料ツールの違いは、機能面にあります。無料ツールは費用をかけずに利用できるメリットを持っていますが、その代わり有料ツールと比べて機能が制限されているところがあるのです。
また、無料ツールは有料ツールのようなサポートを受けられないこともあります。そのため無料ツールを使う場合は、機能面で問題がなく、サポートがなくても利用できる知識を持っている場合に限られます。
Talend Open Studio
Talend Open Studioは、有料で提供されている「Talend」の無料版ツールとなります。
ツールの特徴
Talend Open Studioは、有料版と比較して大きく機能が制限されていません。そのため、有料ツールと遜色のない活用ができます。ただし、スタンドアローン開発となる点や、大量のデータ処理を行う際、やや処理速度が落ちてしまう点が気になる方は、有料版の利用がおすすめです。
費用
Talend Open Studioは無料で利用できます。
こんな方におすすめ!
Talend Open Studioは、バッチ処理をメインにETLツールを利用する方におすすめです。基本的にバッチ処理であれば、有料版とそれほど差を感じることなく活用できます。Talend Open Studioを導入してみて、機能的に限界を感じた時点で、有料版への移行もおすすめです。
URL
https://www.talend.com/jp/products/talend-open-studio/
TalendはETLツールの一つで、企業のデータを統合する役割を果たします。IT化やDX推進によって扱うデータが増え続ける中、こうしたツールの需要も伸びてきています。 そこで今回こちらの記事では、ETLツールの中でも特に有名なツール「[…]
RapidMiner
引用元:RapidMiner
RapidMinerは、株式会社KSKアナリティクスが提供するETLツールです。
ツールの特徴
RapidMinerは、機械学習を活用したモデリング機能によって、データ加工の効率を高めることが可能なツールです。データの精度を検証して最適化できるので、継続して利用することで、モデルの精度も向上していきます。
費用
RapidMinerは無料で利用できますが、10,000行を超えるデータを扱う場合、マニュアルやサポートを必要とする場合には、有料版となります。
こんな方におすすめ!
RapidMinerは、扱うデータ量が少ない方におすすめです。10,000行までのデータであれば無料で利用できるので、コストをかけずにETLツールを導入できます。
URL
インターネットの普及や企業のIT化により、BI(ビジネスインテリジェンス)が注目されるようになりました。そして、企業のデータを有効活用することを目的として、BIツールの導入も進んでいます。 BIツールは、さまざまなデータソースからデー[…]
WEB広告運用には広告特化のETLツールもおすすめ
たくさんのETLツールを紹介してきましたが、ここからはWEB広告に特化したETLツールを紹介します。
WEB広告に特化したETLツール「Databeat Explore」
Databeat Exploreは、広告に特化したETLツールです。WEB広告のデータを自動で集計してレポートを作成したり、ダッシュボードで可視化することが可能です。
WEB広告運用における「Databeat Explore」の3つの活用ポイント
WEB広告運用におけるDatabeat Exploreの活用ポイントを紹介します。
あらゆるWEB広告のデータを自動で集計
Databeat Exploreは、あらゆるWEB広告のデータを自動で集計します。複数の媒体のデータも自動で集計・更新しますので、日々のデータ管理業務負担を軽減することが可能です。集計したデータは、媒体ごとに異なる指標を整形するので、媒体比較も容易に行なえます。
自動でテンプレートを用いたレポートを作成
Databeat Exploreは「広告レポート自動化ツール」としての機能も搭載しています。常時更新されるWEB広告のデータを自動でレポート化してくれるので、レポート作成にかける時間も削減できます。また、レポートはテンプレートが用意されているので、レポート作成に頭を悩ませるといったことも必要なくなります。
外部出力・外部ツールとの連携も可能
Databeat Exploreは外部出力や、外部ツールとの連携機能もあります。例えば、WEB広告のデータやレポートをExcel・Googleスプレッドシートなどの形式で出力できます。さらに、Looker Studio(旧Googleデータポータル)やTableauといった主要なBIツールへの連携も可能となっています。
まとめ
今回、さまざまなETLツールを紹介してきました。社内のデータがばらばらで管理されていない、データの集計に時間がかかっているといった方は、ぜひETLツールを導入して業務効率アップを目指してみてください。
ただし、ETLツールの利用にはコストがかかりますので、費用を加味してツールを選定しましょう。また、ツールごとに使い勝手も違いますので、実際に導入して利用するシーンをシミュレーションしながら、最適なツールを見つけると良いでしょう。
扱うデータ量が少ない場合には、無料のETLツールという選択肢もあります。無料のツールはコストがかからないメリットがありますが、機能的な制限やサポートがないといったデメリットもありますので、その点も理解した上で選択してください。
そして最後に紹介したWEB広告に特化したツール「Databeat Explore」は、WEB広告運用を行っている方におすすめのツールです。Databeat Exploreは導入も操作も簡単ですので、WEB広告運用の業務効率化を課題と考えている方は、ぜひご検討ください。
現在Web広告の業務に関わる方は、「広告レポート自動化ツール」を取り入れることがベストです。 広告レポート自動化ツールは、Web広告のデータ収集・レポーティング業務を効率化する上で大きな威力を発揮します。 そして、業務効率化以外[…]