ビジネスの場で、BI(ビジネスインテリジェンス)という言葉を耳にしたことはないでしょうか。近年多くの企業でBI(ビジネスインテリジェンス)への関心や導入が増えてきています。
しかし、BI(ビジネスインテリジェンス)に興味はあるものの、具体的にどのようなことを指しているのかよくわからないという方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回こちらの記事では、BI(ビジネスインテリジェンス)とは何か、その機能や仕組みからBIツールを導入するメリットなどを、詳しく解説していきます。
- 1 BI(ビジネスインテリジェンス)とは?用語としての意味、定義をスッキリ解消
- 2 BIツールとは?BIツールの機能についても詳しく解説
- 3 BIツールのメリットと注意点
- 4 BIツールの種類と上手にツールを選ぶポイント
- 5 BI(ビジネスインテリジェンス)ツールを導入する流れ
- 6 ビジネスインテリジェンスを効率化するおすすめのBIツール5選
- 7 BIツールは広告レポート自動化ツールと併用がおすすめ
- 8 まとめ
BI(ビジネスインテリジェンス)とは?用語としての意味、定義をスッキリ解消
はじめに、BI(ビジネスインテリジェンス)とはどのような意味なのか、何を指すのか、定義を解説していきます。まずはBI(ビジネスインテリジェンス)が何かを理解していきましょう。
BI(ビジネスインテリジェンス)とは?
引用元:IDCフロンティア
BI(ビジネスインテリジェンス)とは、さまざまなデータを集約・蓄積して加工分析を行い、ビジネスにおける意思決定に役立てる仕組みや概念のことを指しています。BIは「Business Intelligence」を略したもので、ビジネスインテリジェンスはBIと表記されることが多くなります。
現代におけるBI(ビジネスインテリジェンス)の重要性
近年、急激にBIが注目されるようになってきました。これはインターネットが普及したこと、企業の急速なIT化などが原因と考えられます。多くの企業がIT化によってさまざまなデータを蓄積できるようになりました。これらのデータを分析すれば、顧客の傾向などが把握できるため、効果的なマーケティングに活用できます。
こうした背景から、近年の企業ではBIを導入することが多くなってきたのです。
BI(ビジネスインテリジェンス)のプロセス
具体的にBIとはどのような流れなのか、プロセスを紹介します。
STEP1:収集
まずはデータを収集する環境を整えます。部署や営業所などさまざまな場所に点在しているデータを、一カ所に集約します。
STEP2:蓄積
データ収集環境が整ったら、そのままデータを一定期間蓄積していきます。蓄積されたデータ量が多いほど、精度の高い分析が可能になります。
STEP3:分析
蓄積したデータを分析します。どのような目的で分析するかによって、利用するデータや分析方法は異なります。
STEP4:可視化
最後に分析結果を可視化します。可視化で重要なのは、誰にでもわかりやすく可視化するという点です。
BIツールとは?BIツールの機能についても詳しく解説
BIがどのようなものか理解できたところで、次は「BIツール」についてみていきましょう。BIツールがどのようなツールなのか、どのような機能を持っているのかを解説します。
BI(ビジネスインテリジェンス)ツールとは?
引用元:Qlik Sense
BIツールとは、BIのプロセスを自動化するためのツールです。BIの「収集」「蓄積」「分析」「可視化」を、それぞれツールが自動で実施できるので、大幅な業務効率化が期待できます。
参考:BIツールとExcelの違い
Excelは、簡単に使用できる非常に便利なツールです。しかし、BIツールほど大量のデータを扱うことには向いていません。データ量が多くなると、Excelファイルは動作が重くなり、操作に時間がかかるおそれがあります。
一方のBIツールは、Excelでは扱いにくい大量のデータを高速で処理できるほか、Excelにはない高度な分析機能を備えています。
参考:BIツールとERPの違い
ERPシステムは、企業のさまざまな業務プロセスを統合して管理するための情報システムです。企業の資源(人材、資材、時間など)を効率的に計画・管理することを目的としています。
よって、企業が保持しているデータを分析するために使用するBIツールとは、まったく異なるシステムといえます。
参考:BIツールとDWHの違い
DWHは、企業が保持しているデータを保存するために使用されるストレージプラットフォームを指します。一方のBIツールは、DWHに保存されているデータを分析するために使用します。
そのため、DWHとBIツールはセットで利用するシーンが多く、関連性の高いツールといえます。
参考:BIツールとETLの違い
ETLは、企業がビジネスプロセスに必要なデータを収集し、データウェアハウスに格納するために使用する技術です。一方、BIツールは、DWHに格納されたデータを分析するために使用されます。
前述したように、BIツールとETLは密接に関連していますが、その使用目的は異なるものです。
参考:BIツールとセルフサービスBIの違い
セルフサービスBIは、ビジネスユーザーがBIツールを使用して、自分たちのビジネスデータを分析することができるようにするビジネスプロセスのことです。従来型のBIツールに比べ、ユーザーがカスタマイズしやすく、簡単にデータを扱えるのがセルフサービスBIの特徴であり、近年このセルフサービスBIが増えてきています。
セルフサービスBIは、マーケティングの質を高め、効率化に役立つツールです。従来のBIツールも同様の役割を果たしますが、セルフサービスBIの方がより使いやすく、これからBIツールを導入する企業にもおすすめできます。 ただ、具体的に従来の[…]
BI(ビジネスインテリジェンス)ツールの主な機能
BIツールの主な機能を見てみましょう。
1.データ抽出
引用元:Tableau
BIツールは、さまざまなデータソースと連携して、必要なデータを抽出します。異なるデータソース、異なる拠点などに散らばるデータを自動的に抽出するため、手作業でデータ集計する手間を削減できます。
2.ETL
引用元:Tableau Prep
BIツールにはETL機能が備わっているものも増えてきています。ETL機能とは、収集したデータを加工する機能を指します。DWHへデータを保存する際、あとから扱いやすくするために元データの表記などを整えるのです。
同じデータでも、データソースや個人によって異なる表記となっている場合など、ETL機能によって統一されます。
3.分析
BIツールは、収集・蓄積したデータの分析も可能です。Excelでは時間がかかるような分析、扱い切れない膨大な量のデータであっても、BIツールなら短時間で処理できます。リアルタイムで多角的な分析を行う「OLAP分析」が可能なツールもあります。
4.データマイニング
引用元:イミダス
データマイニングは、膨大な量のデータの中からデータ同士の相関性・関連性を見つけ出す機能です。BIツールのデータマイニング機能であれば、人間が簡単に見つけられないような相関性を見つけ出すことも可能です。
5.レポーティング
BIツールには、レポーティング機能もあります。抽出・蓄積したデータを見やすいグラフや表を用いてレポート化します。リアルタイムで更新されるため、社員が常に最新のデータを把握できます。
BIツールのメリットと注意点
BIツールにはさまざまなメリットがあります。具体的にどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。また、メリットだけでなく、BIツールを利用する際の注意点にも触れていきます。
BI(ビジネスインテリジェンス)ツールを利用する3つのメリット
まずはBIツールを利用するメリットを3つ解説します。
- 業務負担を軽減できる
- 根拠に基づく意思決定ができる
- 新たな施策のアイデアを見つけられる
メリット1:業務負担を軽減できる
BIツールのもっとも大きな恩恵は、自動化による業務負担の軽減です。社内のいろいろな場所に散らばっているデータを、手動でまとめることは容易ではありません。また、それを継続するとなると、かなりのリソースを必要とするでしょう。
しかしBIツールなら、必要なデータを一箇所にまとめて管理できます。自動的にデータを蓄積しますので、リソース負担もありません。
メリット2:根拠に基づく意思決定ができる
社内のデータを一箇所に集めたら、BIツールによって分析を実施します。そして分析結果を基にして事業の方向性、判断が可能となります。なんとなく決めるのとは違い、分析結果という確かな根拠に基づく意思決定ができるようになりますので、効率良く事業の拡大・改善を進められます。
メリット3:新たな施策のアイデアを見つけられる
BIツールのデータマイニング機能を活用すれば、新たな施策のアイデアを見つけられます。分析するデータ量が多いと、さすがに人間がその中からデータ同士の相関性を見つけるのにも限界があります。ですがBIツールは高度な分析が可能であり、データマイニング機能もありますので、思いもよらぬ施策のアイデアを見つけるヒントを得られます。
BI(ビジネスインテリジェンス)ツールを利用する際の3つの注意点
次に、BIツールを利用する際の注意点を3つ見ていきましょう。
- 自社の課題に適したツールを選ぶ
- ツールのコストも含めて検討する
- できれば無料トライアルを利用してから決める
1.自社の課題に適したツールを選ぶ
BIツールはそれぞれ異なる特徴や機能を持っていますので、必ず自社の課題に適したツールを選びましょう。BIツールならどれでも良いということはありません。現在自社がどのような課題を抱えており、BIツールの導入によってどのような効果を期待しているのかを、明確にしましょう。
そして、課題解決にマッチするツールを選定します。ただし、多機能であればよいといったことでもありません。不要な機能が多いツールは、使いにくかったりコストが高騰するといった原因にもなります。
2.ツールのコストも含めて検討する
BIツール導入の際は、コストも含めてしっかりと検討しましょう。BIツールはあくまでも業務の効率化やサポートをするためのツールです。導入するだけで利益が上がるものではありません。導入するとランニングコストが発生しますので、コストの負担が重すぎないかをチェックします。
せっかくBIツールを導入しても、毎月のコストが高すぎて利用を継続できなくなってしまっては意味がありません。
3.できれば無料トライアルを利用してから決める
BIツールはそれぞれ機能以外にも操作感の違いがあります。ツールによって使用者に求められる知識やスキルも異なるのです。いきなり導入してしまうと、実際に使用する社員が使いにくく、あまり活用されないといったケースもあります。
こうした事態を避けるためにも、BIツールの無料トライアルを利用して、実際にツールを使う機会を設けましょう。使ってみて問題がなければ、安心して本格導入できます。
BI(ビジネスインテリジェンス)ツールの利用をおすすめしたい3つのシーン
ここまでに解説したBIツールのメリットと注意点を踏まえて、BIツールの利用をおすすめしたいシーンを、具体的に3つ紹介します。
- 社内のデータを整理できていない
- 扱うデータ量が多すぎてうまく活用できない
- 事業の改善が上手くいかない
1.社内のデータを整理できていない
顧客データや販売データなど、たくさんのデータがあるものの、整理できていないためマーケティングに利用できていないといったシーンでは、BIツールを導入してみましょう。BIツールによってすべてのデータを自動的に集約すれば、現状把握と今後のための分析が容易に実施できるようになります。
2.扱うデータ量が多すぎてうまく活用できない
会社規模が大きかったり、顧客が多くて膨大な量のデータを抱えているといったシーンでも、BIツールが活躍します。BIツールは手動では時間のかかるデータの分析も、短時間で実施できます。ですから、BIツールを導入すれば分析後のデータを見て施策を検討するといった、生産的な業務に時間を使えるようになるのです。
3.事業の改善が上手くいかない
事業の改善点を見つけられない、意思決定が上手くいかないといったシーンも、BIツールによって改善できます。BIツールは自社のすべてのデータを自動で抽出し、分析から可視化までを実行します。いつでも最新の分析結果が閲覧できますので、しっかりとデータや分析結果に基づいた意思決定ができるようになるのです。
また、データマイニングによってまだ見つけられていないデータの相関性から、利益拡大につながるヒントを得られるといったケースもあります。
BIツールの種類と上手にツールを選ぶポイント
BIツールにはいくつかの種類があります。それぞれ異なる機能を持っていますので、それぞれの機能を把握した上で活用するのがポイントです。そこでBIツールの種類、ツールを上手に選ぶポイントを紹介します。
BIツールの主な種類
まずはBIツールの主な種類から見ていきましょう。BIツールは、ツールごとに機能が異なっており、以下で解説する4種類のツールのいずれかの機能を備えています。BIツールによっては、複数の機能が搭載されているものもあります。
レポーティングツール
データをわかりやすく可視化するのが、レポーティングツールです。集めたデータを誰でもわかりやすい状態でレポート化することが可能です。
「広告運用」「マーケティング施策」のパフォーマンス分析をするのに欠かせないのがレポートツールです。レポートツールには多くの種類があり、活用方法によっては自社にとって有益な情報を得ることもできます。 しかし、レポートツールを導入する上で[…]
OLAP分析ツール
膨大な量のデータを即時分析して結果を返してくれるのが、OLAP分析です。リアルタイムでデータ分析を実施できるのがポイントです。
今回はOLAPについての基礎知識と、OLAP分析ができるおすすめのBIツールについて詳しく解説していきます。分析に携わったことがある方なら、OLAPという言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、その意味をしっかりと理解できているでしょうか?[…]
データマイニングツール
データ同士の相関性を探り出すのが、マイニングツールです。データ量が多い場合、手動で相関性を見つけ出すのは困難ですが、マイニングツールであれば問題なく実施できます。
プランニングツール
過去のデータを基に、今後の事業計画を練る際に活用するのがプランニングツールです。例えば、広告費をどれくらい増やすと利益がどのくらいになるのかといった、シミュレーションが可能です。
導入方法でも2種類に分類できるBIツール
BIツールの主な種類を4種類紹介しましたが、さらに導入方法で2種類に分類されます。
1.オンプレミス型BIツール
オンプレミス型BIツールは、企業が自社内のサーバーにソフトウェアをインストールして使用するタイプのBIツールです。自社内のデータを安全に保管することができ、カスタマイズや保守ができるというメリットがあります。
また、オンプレミス型BIツールは、データへのアクセスが制限されているため、セキュリティレベルが高いというのも特徴のひとつです。ただし、導入費用が高く保守・管理にもコストがかかるため、中小企業には不向きです。
2.クラウド型BIツール
クラウド型BIツールは、クラウド上で提供されるサービス型のBIツールです。インターネットを介してBIツールにアクセスし、自社のデータを分析することができます。
クラウド型BIツールは、導入が簡単で拡張性が高く、低コストであるというのが大きなメリットです。また、専門的な知識がなくても使いやすいため、中小企業でも利用しやすいことから、利用が増えてきています。
BI(ビジネスインテリジェンス)ツールを上手に選ぶポイント
さまざまなツールの中から、BIツールを上手に選ぶポイントを3つ紹介します。
- 機能に過不足がないか
- 使いやすいツールか
- 費用に問題がないか
POINT1:機能に過不足がないか
無駄に機能が多くないか、必要な機能が全て揃っているかを確認しましょう。特に機能が不足していた場合、BIツールの活用において、一部手動でデータを収集するなど、効率が悪くなってしまいます。
また、ツールを乗り換えるとなると、データ移行など多くの手間がかかりますので、必ず機能が揃ったツールを選ぶことがポイントです。
POINT2:使いやすいツールか
操作のしやすいツールであるか、使用する社員のスキルにマッチしているかどうかもチェックしましょう。BIツールの中には、ある程度専門的な知識が無いと使いこなせないツールもあります。こうしたツールを選んでしまうと、現場の社員がBIツールを活用できず、コストだけ無駄に支払うこととなります。
POINT3:費用に問題がないか
BIツールの費用は、提供形態やライセンス体系によって大きく異なります。実際にBIツールを利用する人数や環境に合わせて選ぶこととなりますが、費用が高額になる場合は注意しましょう。
予算内に収まれば問題ありませんが、予算をオーバーしてしまうようなシーンでは、複数のツールを比較して、できるだけコストを抑えることが重要です。
BI(ビジネスインテリジェンス)ツールを導入する流れ
実際にBIツールを導入する際の流れを解説します。これから導入を検討されているかたは、以下をイメージしつつ、導入時期などを考えてみてください。
STEP1:導入目的と必要な機能を整理
はじめに、BIツールの導入目的と、目的に対して必要な機能を整理します。また、必要なデータを管理する部署と連携して、データの管理状況なども確認します。
STEP2:BIツールの設計
次にBIツールの設計です。必要なデータをどのような方法で抽出するのか、そして操作画面の設定などを決めていきます。
STEP3:インフラ整備とシステム実装
収集したデータを格納するサーバーの準備、収集対象となるデータの整理などを進めます。また、データの表示方法などもこの段階で決めます。
STEP4:テスト運用
準備が整ったら、テスト運用です。実際にBIツールを稼働させてみて、問題やエラーが発生しないかチェックします。
STEP5:データインポート・運用開始
テスト運用で問題が改善されれば、データをインポートして運用開始となります。
ビジネスインテリジェンスを効率化するおすすめのBIツール5選
ここからは、オススメのBIツールを紹介します。今回は、多数あるツールの中から、ビジネスインテリジェンスの効率化におすすめのツールを5つ紹介していきます。
おすすめBIツール一覧
ツール名 | 主な機能 | 費用 | こんな方におすすめ |
Microsoft Power BI |
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現在BIツールを利用しておらず、主にマイクロソフト社の製品(Excel等)を使ってデータ管理・分析を行っている方 |
Tableau |
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主にデータの可視化をメインにBIツールを利用する方 |
Oracle BI |
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お問い合わせ | 効率良くデータ分析を実施したい方 |
Looker Studio |
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無料 ※ただし、有料テンプレートの購入や、BigQueryと接続する場合は有料 |
コストをかけずにBIツールを利用してみたい方 |
DOMO |
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お問い合わせ | 社内の幅広い分野でBIツールを使いたい方 |
基本的な機能については、どのBIツールでも利用できます。しかし、それぞれ特徴的な機能を備えているので、自社にとって必要な機能があるツールを選ぶことが重要です。また、費用にも違いがありますので、ユーザー数など利用する環境に適したツールを見つけましょう。
Microsoft Power BI
Microsoft Power BIは、マイクロソフト社が提供するBIツールです。
主な機能
データ連携・統合
Microsoft Power BIは、あらゆるデータソースとの連携が可能です。特にマイクロソフト社が提供するExcelやWordなどとの相性がよく、データソースがクラウド型・オンプレミス型のどちらであっても問題ありません。
社内の必要なデータをデータソースと連携して抽出し、加工して蓄積できます。
AI機能によるインサイトの発見
Microsoft Power BIにはAI機能が搭載されており、高度な分析知識がなくても蓄積したデータの中から、速やかにインサイトを発見できます。また、Azureと連携してデータの結びつけ・組み合わせからの分析によるインサイトの発見も可能です。
ワークフローの自動化
分析によって発見したインサイトは、Power AppsやPower Automateとの連携によって、ワークフローを自動化することも可能です。
費用
料金プラン | 料金 |
Power BI Pro | 1,250円/月(1ユーザー) |
Power BI Premium | 2,500/月(1ユーザー)624,380円/月(容量) |
こんな方にオススメ
Microsoft Power BIは、現在BIツールを利用しておらず、主にマイクロソフト社の製品(Excel等)を使ってデータ管理・分析を行っている方におすすめです。Microsoft Power BIならExcelからのデータ移行もスムーズなので、初めてのBIツール導入でも安心して実施できます。
URL
https://powerbi.microsoft.com/ja-jp/
Tableau
引用元:Tableau
Tableauは、世界中で多くの企業に利用されているBIツールのひとつです。業界では、BIツール市場を牽引する「リーダー」として認知されています。
主な機能
データビジュアライゼーション
Tableauには数多くのテンプレートが用意されており、見た目に美しくわかりやすいビジュアライゼーションが特徴です。ドラッグ&ドロップの簡単な操作で、誰でもきれいなレポートを作成できます。
エリアマッピング機能
Tableauのエリアマッピング機能は、住所情報を基に地図上にデータを反映します。エリアごとの数値を表示したり、グラフでの表示にも対応可能です。全国に事業を展開している企業などにオススメです。
データの自動更新
Tableauは数多くのデータソースとの連携が可能です。ExcelやCSVからOracle、SQL Serverなど幅広く対応しています。また、連携したデータはライブ接続によってリアルタイムで更新を行えます。
費用
料金プラン | 料金 |
Creator | 8,400円/月 |
Explorer | 5,040円/月 |
Viewer | 1,800円/月 |
こんな方にオススメ
Tableauは、主にデータの可視化をメインにBIツールを利用する方におすすめです。豊富なテンプレートが用意されているため、レポート作成に手間取ることはありません。連携できるデータソースも豊富なので、接続先が多いといったシーンでも問題なく利用できます。
URL
Oracle BI
引用元:Oracle BI
Oracle BIは、高い分析力と拡張性のあるBIツールです。
主な機能
パフォーマンスの高いデータ分析
Oracle BIはパフォーマンスの高いデータ分析がポイントです。膨大な量のデータ集計から分析まで、スムーズにこなします。ユーザーが多くなっても対応できるので、大企業での利用にも最適です。
データの統合と拡張性
Oracle BIは、他のBIツールのデータソースを統合して分析することも可能です。比較的自由度と拡張性が高いツールなので、他のマーケティングツールと併用したいといったシーンでも活用できます。
データ加工
Oracle BIへデータインポートすると、加工の選択肢がチャート形式で表示されます。ユーザーはこの中から好みの方法を選択するだけで、簡単にデータを最適な形に加工できます。
費用
Oracle BIの料金プランは非公開となっていますので、直接お問い合わせください。
こんな方にオススメ
Oracle BIは、効率良くデータ分析を実施したい方におすすめです。大人数での利用、膨大なデータ量など、どのような環境でもOracle BIは高いパフォーマンスを発揮できます。また、帳票機能や非定型分析なども実施可能となっています。
URL
https://www.oracle.com/jp/business-analytics/business-intelligence/technologies/bi.html
Looker Studio(旧Googleデータポータル)
引用元:Looker Studio
Looker Studioは、Googleが提供するBIツールです。無料で利用できるため、お試しでの利用にも向いているツールです。
主な機能
レポーティング機能
Looker Studioは、グラフや表などを用いたデータの可視化が可能です。グラフや表の種類も複数あるため、好みの形式でレポートを作成できます。また、作成したレポートはGoogleアカウントを利用して簡単に共有できるメリットもあります。
データの統合
Looker Studioは、複数の種類のデータを統合できます。別々のデータを統合して分析すれば、2つのデータの関連性を把握するといったことも可能です。
データ連携
Looker Studioは、Google広告やGoogleアナリティクス、Googleスプレッドシートなど、Googleが提供するサービスとの連携が非常に簡単です。また、Google以外のデータであっても、一旦Googleスプレッドシートを経由すれば、スムーズに連携できます。
費用
Looker Studioの利用は無料です。ただし、有料テンプレートの購入や、BigQueryと接続する場合は別途料金がかかります。
※参考:Looker Studioの料金について詳しく解説した記事はこちら。
Looker Studio(旧Googleデータポータル )は、簡単な操作でデータをビジュアル化できる優れたツールです。導入を検討されている方も多いと思いますが、料金が気になるところです。 そこで今回は、Looker Studio(旧[…]
こんな方にオススメ
Looker Studioは、コストをかけずにBIツールを利用してみたい方におすすめです。基本的に無料で利用できるツールなので、コストの心配をする必要がありません。BIツールをお試しで使ってみたいといった方にも適しています。
URL
https://marketingplatform.google.com/intl/ja/about/data-studio/
DOMO
引用元:DOMO
DOMOは、マーケティングに限らず幅広い用途に利用出来るBIツールです。
主な機能
データ統合
DOMOは、多くのデータソースとの接続が可能なBIツールです。接続後はDOMOの自動更新によって、常に最新のデータが閲覧できます。データの入出力先はクラウドからオンプレミス、ファイルのアップロードにも対応できます。
データ検索
DOMOはデータを高速で処理可能なツールです。そのため、データ分析もスピーディーで、必要なデータを必要な時にすぐ検索・抽出できます。
AIによるインサイトの発見
DOMOはAIが搭載されているBIツールです。AIが膨大な量のデータをリアルタイムで分析して、その中からインサイトを発見します。
費用
DOMOの料金プランは非公開となっていますので、直接お問い合わせください。
こんな方にオススメ
DOMOは、社内の幅広い分野でBIツールを使いたい方におすすめです。BIツールはマーケティングに活用されるシーンが多いですが、DOMOは人事や財務といった分野での活用においても、高いパフォーマンスを発揮するツールです。
URL
BIツールは広告レポート自動化ツールと併用がおすすめ
BIツールは、社内のデータ抽出から加工・分析・可視化までを自動で行い、大幅な業務効率化が期待できます。しかし一方で、完全に使いこなすためには一定の知識や経験も必要となってくるため、BIツール初心者の方には多少なりとも負担がかかります。
そこでおすすめしたいのが広告レポート自動化ツールとの併用です。
広告レポート自動化ツールと併用がおすすめの理由
BIツールと広告レポート自動化ツールの併用がおすすめの理由を解説します。
- 操作が簡単
- BIツールと連携できる
- 実際のデータを活用しつつBIツールの使い方を学べる
1.操作が簡単
広告レポート自動化ツールは、「広告レポート」に特化したツールなので、操作はBIツールよりも簡単です。まずは広告レポート自動化ツールでデータの取り扱いに慣れてみましょう。
2.BIツールと連携できる
広告レポート自動化ツールは、BIツールとのデータ連携が可能なツールもあります。操作が簡単な広告レポート自動化ツールによって広告データを収集し、エクスポートしたデータをBIツールに取り込むといった使い方もできます。
3.実際のデータを活用しつつBIツールの使い方を学べる
BIツールへの出力に対応した広告レポート自動化ツールとBIツールを併用すれば、実際のデータを使いながらBIツールの使い方も学べます。併用という形ではありますが、広告レポート自動化ツールを通してBIツールに触れることで、実践の中で徐々にBIツールに慣れることができます。
おすすめの広告レポート自動化ツール「Databeat Explore」
広告レポート自動化ツールでおすすめするのが、「Databeat Explore」です。Databeat ExploreはWEB広告だけでなく、マーケティング全般に活用できるツールです。導入の際はエンジニアスキルなどは不要なので、簡単に利用環境を構築できます。
「Databeat Explore」の3つの活用ポイント
Databeat Exploreの活用ポイントを3つ紹介します。
- 広告媒体からデータを自動抽出
- 広告のレポートが自動で生成される
- TableauなどのBIツールと連携可能
広告媒体からデータを自動抽出
Databeat Exploreは、広告媒体から直接データを自動抽出します。それぞれの広告媒体の管理画面へのログインなどは必要なく、常に自動でデータは更新されるため、業務効率化におすすめです。
広告のレポートが自動で生成される
自動で抽出したデータは、Databeat Exploreによって自動でレポート化されます。あらかじめ用意されている複数のテンプレートにより、誰でもわかりやすいレポートが生成されます。
TableauなどのBIツールと連携可能
Databeat Exploreの大きな特徴のひとつが、他のツールとの連携機能です。Databeat Exploreが管理するデータは、ExcelやGoogleスプレッドシートなど、好みのフォーマットでエクスポートできます。また、TableauやLooker Studioへの出力にも対応しています。
まとめ
BI(ビジネスインテリジェンス)は、現代のビジネスにおける重要度が非常に高くなってきています。スピーディーにデータを収集・蓄積し、分析と可視化によっていかに正しい意思決定をできるかが、今後の企業の課題となるでしょう。
こうした背景もあり、BIツールを利用する企業も増加しています。BIツールは単にデータをまとめるだけでなく、分析やデータマイニング、レポーティングといったさまざまな機能を備えています。
これらの機能を活用することで、業務負担の軽減やインサイトの発見、正確な意思決定を実現できるようになります。ただし、BIツール導入の際は、数あるツールの中から自社に合ったツールを選定する必要があります。
今回紹介したツールを参考に、最適なツールを見つけてみてください。また、これまでBIツールを利用したことがない方には、広告レポート自動化ツールとの併用がおすすめです。特にWEB広告運用を行っている方は、ぜひDatabeat Exploreの導入もご検討ください。