今回はデータベース言語である「SQL」についての基礎知識と、SQLを組み合わせたBIツールの活用について紹介していきます。
BIツールの活用を検討する際に、「SQL」というキーワードを知る機会が出てくるかと思います。
エンジニアのバックグラウンドがない方にとっては、SQLとは一体何か、どういったときにSQLを利用するのが良いか、などの疑問を持つことがあるのではないでしょうか。
そこで本記事はSQLを中心に、基礎知識とBIツールを組み合わせてどういった活用ができるのか、BIツールとの違いやSQLとBIツールを併用するメリット、オススメのBIツールなどについて幅広く紹介していきます。
SQLを組み合わせたBIツールの活用を検討されている方は、こちらの記事を参考に検討を進めてみてください。
- 1 【初心者向け】「BIツール」と「SQL」の基礎知識と違い
- 2 SQLが活用できるBIツールについて詳しく解説
- 3 SQLが活用できる!おすすめBIツール7選
- 4 BIツールの乗り換えを検討するべきタイミングは?
- 5 BIツールと一緒に使いたいオススメの広告レポート自動化ツール
- 6 まとめ
【初心者向け】「BIツール」と「SQL」の基礎知識と違い
まずは「BIツール」と「SQL」について、基礎知識と2つの違いを押さえていきましょう。
BIツールとは?
引用元:くらまね.
BIツールとは、「ビジネスインテリジェンスツール」の略称で、ビジネスにおける経営や業務の意思決定、新たな気づきの発見を目的とした、データの視覚化・分析を支援するツールです。
企業にはマーケティング、セールス、経理、人事など、用途ごとにシステムやデータが分散管理されていることが多く、データは年々肥大化しています。
それらを統合して分析することで、日々業務を行っているだけでは気づかない情報が得られたり、ビジネスにおける意思決定のスピードを向上させる効果が期待されています。
BIツールができること
主にBIツールができることを3つ紹介します。
分析に必要なデータを「準備」
引用元:Yellowfin
社内に散在しているシステムやアプリケーション、データベースといったバラバラなデータを集めて整形・集計・統合します。分析できる状態に事前準備しているため、担当者は分析を「いますぐ」開始できます。
「分析」で価値のあるデータに変換
引用元:GRI Blog
BIツールの持つ豊富な分析機能を利用することで、データに意味づけし、価値のあるデータを作成できます。
例えば、データから傾向や法則を発見する「データマイニング」や、分析する軸を変更しながらデータの関係性を評価する「OLAP分析」、データから未来を予測する「シミュレーション」等の機能があります。
今回はOLAPについての基礎知識と、OLAP分析ができるおすすめのBIツールについて詳しく解説していきます。分析に携わったことがある方なら、OLAPという言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、その意味をしっかりと理解できているでしょうか?[…]
「視覚化」でビジネスに必要なデータをリアルタイムに把握
引用元:シゴ・ラボ
視認性の高い表現でレポートを作成したり、関連性の高いレポートをまとめたダッシュボードを作成できます。準備・分析・視覚化のプロセスを設定・自動化することで、ビジネスに必要な情報をリアルタイムに把握して意思決定に繋げられます。
一般的にBIツールを利用するシーン
BIツールは「ビジネスの意思決定に必要なデータを観察、発見」するために利用されます。例えば経営層は、年度の売上目標に対して実績が順調に推移しているのかを知る為に、BIツールを用いて売上予実を視覚化し、日々観察しています。
全体の数値だけでなく、部門単位や商材単位でもレポートを用意することで、目標通りの数値でない場合に「どの部門や商材で達成していないのか」をリアルタイムに発見し、原因分析や対策を早期に実施できます。
SQLとは?
引用元:CodeZine
SQLは「Structured Query Language」の略称で、RDB(リレーショナルデータベース)に登録・蓄積されたデータを操作・制御するために用いられる国際標準のデータベース言語です。
国際標準規格なので、習得するとどのデータベースでも同じようにSQLを利用できます。
SQLができること
SQLができることは主に「データの定義」、「データの操作」、「データの制御」の3つです。それぞれを詳しく解説していきます。
データの定義
引用元:OWLVIEW
データベースオブジェクトの定義を作成、削除、変更できます。例えば、BIツールが利用する表(テーブル)を作成することで、表にデータを登録・蓄積できるほか、BIツールから表を参照して利用できます。
データの操作
引用元:OWLVIEW
データベースの表(テーブル)に対し、データを登録・更新・削除できます。また、登録されたデータを検索し、結果データの集合を取り出して表示することもできます。
BIツールからのデータ参照は、データ操作のSQLが利用されていることが一般的です。
データの制御
引用元:OWLVIEW
データベースやオブジェクトに対し、権限を付与・剥奪したり、BIツールからのデータベース接続時における制御設定ができます。
例えば、直近参照した結果データをメモリ上に保管しておき、次回参照時に高速参照できるようにする設定や、参照時に何行ずつデータを取り出すかといった設定など、BIツールにおいて、データベースとの連携を最適化するために必要な機能が備わっています。
一般的にSQLを利用するシーン
SQLはRDB(リレーショナルデータベース)の初期設定やメンテナンス時に利用されるほか、ビジネスで必要となるデータを検索し、ExcelやCSV等で業務部門に提供するシーンで利用されます。
データベースには個人情報や請求情報など、企業にとって重要なデータが保管されているため、データを登録したり変更できる権限は情報システム部門に集約しているケースが一般的です。
そのため、業務部門側で自由にデータを取得し、分析・視覚化までを行うBIツールとは利用されるシーンが異なります。
SQLとBIツールの違い・関係性まとめ
SQLには、データの「定義」「操作」「制御」といったデータベースを活用するための機能があります。データ分析で利用されるSQLは、基本的にデータの検索とファイルへの出力がメインとなるため、データの提供を目的とした利用が向いています。
一方、BIツールはデータベースだけでなく、CSV、Excel、クラウドサービスともデータ連携し、画面上のマウス操作で高度な分析や表現を実現する機能が利用できます。
そのため、BIツールは企業に散在している様々なシステムやデータベースと連携した「リアルタイムなビジネスの状況」を把握し、意思決定することが求められる業務部門での利用が向いています。
BIツールとSQLの違いを押さえて、最適なツール選定をおこないましょう。
SQLが活用できるBIツールについて詳しく解説
SQLが活用できるBIツールや、SQLを活用するメリット、どのような方にオススメなのかを詳しく解説します。
SQLが活用できるBIツールとは?
引用元:DENET 技術ブログ
SQLが活用できるBIツールとは、「SQLを直接記述できるBIツール」のことです。BIツールの機能に無いデータ整形・集計・統合もSQLで実現できるため、より柔軟かつ自由にデータを活用できます。
一方、SQL知識が必要であるため、一般の利用者が活用することは難しく、情報システム部門や運用保守ベンダーなどの一部のパワーユーザーが利用することが多いです。
BIツールでSQLが活用できるメリット
BIツールでSQLが活用できるメリットを3つ紹介します。
- BIツールの機能に縛られないデータ準備の柔軟性
- データベースで直接実行することで検索速度向上
- イベントドリブンなデータ更新
メリット1.BIツールの機能に縛られないデータ準備の柔軟性
BIツールの機能だけで実現できないデータ準備を、SQLを組み合わせることで実現します。BIツールの機能はシンプルで簡単に操作できる代わりに、きめ細かな設定は難しいため、そこをSQLで実現することで必要なデータ準備を解決します。
メリット2.データベースで直接実行することで検索速度向上
SQLはデータベース上で直接実行されるため、BIツールに連携される検索結果データを少なくし、検索速度を向上させる効果が期待できます。
また、SQLでは1つの命令で実現できることも、BIツールでは2~3の命令でないと実現できないということもあり得ますので、処理をシンプルにすることによる検索速度向上も併せて実現できます。
メリット3.イベントドリブンなデータ更新
BIツールにはデータの閾値や、特定の操作といったイベントに応じたアクション(メールを送る、色を変えて表現など)が設定できます。
アクションにはデータベースにSQLを発行するアクションもありますので、例えば、「更新ボタンを押すとデータベースのデータを更新するSQLが実行される」といったイベントドリブン(イベントをきっかけとしたアクション実行)な動作を設定することが実現できます。
SQLが利用できるBIツールの活用はこんな方におすすめ!
SQLが利用できるBIツールの活用がオススメな方を3つご紹介します。
1.全社でBIツールを利用する際の管理部門
全社利用の場合は、分析データの準備を個人任せにせず、管理部門(情報システム部門など)で最適化されたデータを用意してあげることが多くあります。
その際、BIツールと組み合わせてSQLを利用することで「検索速度が速い」かつ「メンテナンス性の高い」最適な設定を実現できます。
2.BIツール運用保守ベンダー
SQLを利用することで、BIツール側の機能制限に縛られることなく、顧客の分析要件に基づいた最適なデータ準備とレポート作成に貢献できます。
顧客のやりたいことを実現するために、データベースに直接命令できるSQLが選択肢に加わることで、柔軟な対応方針の提案と、実現に向けた設定が可能になります。
3.「今すぐ分析したい」部門内のパワーユーザー
SQLを利用することで、情報システム部門や運用保守ベンダーに依頼することなく、自分自身で今すぐ必要な分析データを準備し、分析・レポート作成ができます。
データの準備からレポート作成まで、自由に行いたいパワーユーザーに適しています。
SQLが活用できる!おすすめBIツール7選
SQLが活用できる7つのおすすめBIツールを紹介します。
SQLが活用できるおすすめBIツールまとめ表
ツール名 | 特徴 | 費用 | こんな方におすすめ |
Power BI | ・Microsoft製品との相性が良い ・プログラミング知識なく利用可能 ・様々なデータに接続可能 |
・Power BI Pro 1,090円(1ユーザー、月単位) ・Power BI Premium 2,170円(1ユーザー、月単位) ・Power BI Premium 543,030円(容量、月単位) |
・個人利用から始めてみたいという方 ・BIツールを利用しているけど一部の人や利用シーンにしか活用できていないといった悩みを抱えている方 ・Microsoft社のオフィスソフトと同様に、直感的な操作感でデータ分析をしたい方 |
Googleデータポータル | GoogleアナリティクスなどのGoogle製品との相性が良い | Googleアカウントを所有している人であれば無料で利用可能です。 | GoogleアナリティクスやYouTubeアナリティクスなどのGoogleが提供するサービスのデータを視覚化したい方 |
Tableau | 直感的な操作性と高度な分析・表現を実現する機能を兼ね備えている | ・Tableau Creator 102,000円(12か月) ・Tableau Explorer 51,000円(12か月) ・Tableau Viewer 18,000円(12か月) |
・手軽に分析業務を開始したい方 ・組織で活用したい |
Pentaho | ・「データ統合基盤」と「データ分析基盤」の2つによって、データ収集から分析・視覚化までの一連の流れを実現できます。 ・オープンソースですが、ベンダーによるサポートを受けられます |
・無償版「Community Edition」 ・有償版「Enterprise Edition」 |
現場での簡易的な分析業務から大規模なエンタープライズ利用までの様々な規模の組織 |
Metabase | ・インストールが簡単にできる ・WEBインターフェース上の条件選択でデータを検出、可視化するといった直感的な操作 |
無料 | エンジニアの助けが得られない状態で分析をしたい方 |
Qlik Sense | ・データの自動関連付けをおこなう「連想技術」 ・大量データを事前集計無しでメモリー上に読み込み利用する「インメモリー技術」 |
・Qlik Sense Business $30(約3,300円) ※1ユーザー、月額 ・Qlik Sense Enterprise SaaS ※詳細は公式HPよりお問い合わせください。 |
・分析業務に集中したい方 ・BIに詳しくないユーザーもいる組織で手軽に分析業務を開始したい |
MotionBoard | ・豊かな表現力と操作性の高さ ・Excel/CSVやデータベース等あらゆるデータソースと接続し、高度なインメモリ技術によって、大量のデータ集計とリアルタイムな視覚化を実現します。 ・SQLを直接記述することで取得するデータ量を最小化し、検索速度の高速化に貢献できます。 |
初期費用:10万円、月額費用:3万円~ ※詳細な料金プランは非公開のため、公式HPよりお問い合わせください。 |
・全社利用のBIプラットフォームとして展開していきたい方 ・情報システム部門や運用保守ベンダー等が、データやダッシュボードを事前に作成・提供する組織での利用 |
今回は、SQLが活用できる7つのおすすめBIツールをピックアップしました。全体の傾向として直感的な操作でデータ分析業務をおこなえるセルフサービス機能が充実しており、基本的にはSQLを利用しなくとも、BIツールだけで充実した分析が行えます。
ただし、各BIツールを比較した際に、どこまでSQLを活用できる機能があるかに違いがあるため、自社で導入や乗り換えを検討する場合には、試使用や無料トライアルを利用して、操作感や実現性を判断してから採用することをおすすめします。
自社に最適なSQLが活用できるBIツールを上手に選ぶ3つのポイント
自社に最適なSQLが活用できるBIツールを上手に選ぶ3つのポイントを紹介します。
- SQLを利用する目的と利用者、利用シーンを明確にする
- BIツールで実現できるSQL機能を理解する
- 事前に試使用を行い
- 操作感や実現性を判断する
POINT1:SQLを利用する目的と利用者、利用シーンを明確にする
SQLを利用する目的と利用者・利用シーンを明確にすることで、SQLがそもそもBIツールに必要なのかを判断できます。
また、必要である場合、情報システム部門だけが利用し、業務部門はBIツールの機能のみ見えるように権限を設定したいのか、全体で利用できるようにしたいのかも確認します。
全員が利用できれば良いというわけではなく、SQL知識の無い利用者にSQL入力画面が見えることによって操作難易度が高くなるため、不要な機能は非表示にするなどの工夫が重要です。
POINT2:BIツールで実現できるSQL機能を理解する
データの準備や検索にSQLが利用できるのか、イベントドリブンなアクションとしてSQLを実行できるのか、BIツールによって利用できるSQLの機能は様々です。
事前にどのようなSQL機能がBIツールに実装されているのかを確認することで、利用業務とツールのギャップを早期に埋めることができます。
POINT3:事前に試使用を行い操作感や実現性を判断する
目的と利用者・利用シーンを明確にし、BIツールで実現できるSQL機能を理解したら、最後に試使用やトライアルで実際の操作感や実現性を検証・判断しましょう。
SQLが活用できるBIツールには様々な製品があり、操作方法やユーザーインターフェース、サポート内容などに違いがあります。
1.Power BI
Power BIは、Microsoft社が提供するセルフサービスBIツールです。
引用元:Microsoft
ツールの特徴
PowerBIは、Microsoft製品との相性が良いのが特徴です。プログラミング知識なく利用可能で、様々なデータに接続できます。
費用
プラン | 料金 | |
Power BI Pro | ユーザー単位の料金 | 1,090円(1ユーザー、月単位) |
Power BI Premium | ユーザー単位の料金 | 2,170円(1ユーザー、月単位) |
容量単位 | 543,030円(容量、月単位) |
こんな方におすすめ!
まずは個人利用から始めてみたいという方や、BIツールを利用しているけど一部の人や利用シーンにしか活用できていないといった悩みを抱えている方におすすめです。
また、Microsoft社のオフィスソフトと同様に、直感的な操作感でデータ分析をしたい方にも適しています。
URL
https://powerbi.microsoft.com/ja-jp/
2.Googleデータポータル
GoogleデータポータルIは、Googleが提供するBIツールです。
ツールの特徴
Googleデータポータルは、GoogleアナリティクスなどのGoogle製品との相性が良いのが特徴です。
費用
Googleアカウントを所有している人であれば無料で利用可能です。
こんな方におすすめ!
GoogleアナリティクスやYouTubeアナリティクスなど、Googleが提供するサービスのデータを視覚化したい方に適しています。
URL
https://marketingplatform.google.com/intl/ja/about/data-studio/
3.Tableau
Tableauは、Tableau社が提供するセルフサービスBIツールです。
引用元:Tableau
ツールの特徴
Tableauは、直感的な操作性と高度な分析・表現を実現する機能を兼ね備えているのが特徴です。
費用
プラン | 料金 |
Tableau Creator | 102,000円(12か月) |
Tableau Explorer | 51,000円(12か月) |
Tableau Viewer | 18,000円(12か月) |
こんな方におすすめ!
1名から利用開始できるため、手軽に分析業務を開始したい方におすすめです。また、データの分析・活用・閲覧それぞれでライセンスを用意しておりユーザーニーズによって組み合わせできることから、組織で活用したい場合にも適しています。
URL
4.Pentaho
Pentahoは、Pentaho社が提供するオープンソースのBIツールです。
引用元:HITACHI
ツールの特徴
「データ統合基盤」と「データ分析基盤」の2つによって、データ収集から分析・視覚化までの一連の流れを実現できます。また、オープンソースですが、ベンダーによるサポートを受けられるのが特徴です。
費用
無償版「Community Edition」と、有償版「Enterprise Edition」があります。
※詳細は代理店にお問い合わせください。
こんな方におすすめ!
Pentahoは、個々のBIソフトウェアを束ねたスイートであることから、現場での簡易的な分析業務から大規模なエンタープライズ利用までの様々な規模の組織でおすすめできます。
URL
https://www.hitachi.co.jp/products/it/bigdata/platform/pentaho/index.html
BIツールにはさまざまなものがありますが、今回こちらの記事でピックアップするのはOSSのBIツールです。OSSのBIツールは、自由度の高いカスタマイズやコストをかけずに利用できるなど、多くのメリットがあります。 一方で、導入するには一[…]
5.Metabase
Metabaseは、オープンソースのデータ可視化ツールです。
引用元:Metabase
ツールの特徴
インストールが簡単にでき、WEBインターフェース上の条件選択でデータを検出、可視化するといった直感的な操作が特徴です。
費用
無料で利用できます。
こんな方におすすめ!
直感的なユーザーインターフェースで利用可能であるため、エンジニアの助けが得られない状態で分析をしたい方におすすめです。
URL
6.Qlik Sense
Qlik Senseは、Qlik社が提供するBIツールです。
引用元:Qlik
ツールの特徴
Qlik独自の特許技術である、データの自動関連付けをおこなう「連想技術」と、大量データを事前集計無しでメモリー上に読み込み利用する「インメモリー技術」の2つが特徴です。
費用
プラン | 料金 |
Qlik Sense Business | $30(約3,300円) ※1ユーザー、月額 |
Qlik Sense Enterprise SaaS | ※詳細は公式HPよりお問い合わせください。 |
こんな方におすすめ!
分析業務に集中したい方や、BIに詳しくないユーザーもいる組織で手軽に分析業務を開始したい場合におすすめです。データマート作成などの前処理を効率化でき、「連想技術」によってデータ間の自動関連付けによるデータ結合の時間削減が期待できます。
URL
https://www.qlik.com/ja-jp/products/qlik-sense
7.MotionBoard
MotionBoardは、ウイングアーク1st社が提供する国産BIツールです。
引用元:WingArc1st
ツールの特徴
MotionBoardは、豊かな表現力と操作性の高さが特徴の国産BIツールです。Excel/CSVやデータベース等あらゆるデータソースと接続し、高度なインメモリ技術によって、大量のデータ集計とリアルタイムな視覚化を実現します。
また、SQLを直接記述することで取得するデータ量を最小化し、検索速度の高速化に貢献できます。
費用
初期費用:10万円、月額費用:3万円~
※詳細な料金プランは非公開のため、公式HPよりお問い合わせください。
こんな方におすすめ!
全社利用のBIプラットフォームとして展開していきたい方におすすめします。また、SQLを組み合わせたビューやダッシュボードを作成できるため、情報システム部門や運用保守ベンダー等が、データやダッシュボードを事前に作成・提供する組織での利用にも適しています。
URL
https://www.wingarc.com/product/motionboard/
BIツールの乗り換えを検討するべきタイミングは?
BIツールの乗り換えを検討するべきタイミングを3つ紹介します。
- BIツールをメンテナンスできる人が限られており、属人化している
- BIツールのサポート切れや機能拡張のロードマップが合わない
- 検索速度が遅く、BIツールの機能では向上が見込めない
1:BIツールをメンテナンスできる人が限られており、属人化している
長年利用してきたBIツールにおいて、現状利用しているレポートやデータの取得方法などがわかる人が限られており、調査やメンテナンスが属人化しているとしたら、担当者の異動や退職とともにBIツールも利用できなくなるリスクを持ち続けることになってしまいます。
また、レポートや取得データの正当性が確認できないため、監査上の問題もでてくることから、現行資産の棚卸・設計書の再作成をおこなうか、新しいBIツールを採用して新しく作成しなおすかの選択を検討するタイミングになります。
2:BIツールのサポート切れや機能拡張のロードマップが合わない
BIツールそのものの将来性が無い場合や、将来のロードマップと自社のやりたいことにギャップがある場合に乗り換えを検討します。例えば、自社で今後採用するCRMツールへのデータ参照機能が無いといった、業務プロセスに組み込まれているデータ分析業務に影響がある場合は、別ツールへの乗り換えを検討するタイミングになります。
3:検索速度が遅く、BIツールの機能では向上が見込めない
検索速度の劣化は、システム利用者の日常業務に重大な影響を与えます。例えば、100人の利用者がいたとして、1日1回の検索業務が1分から10分になると9分×100人=1日15時間(2人日)の工数増加になります。
速度改善において、BIツールの設定周りのメンテナンスはもちろんですが、SQLの活用によるデータベースアクセス設定の改善も重要になってきます。
よってSQLを利用できるBIツールへの乗り換えを検討するタイミングになります。
BIツールと一緒に使いたいオススメの広告レポート自動化ツール
BIツールと一緒に使いたい、オススメの広告レポート自動化ツールを紹介します。
Databeat Explore
アジト株式会社が提供する国産の広告レポート自動化ツールです。
Databeat Exploreは、WEB広告データをメインとしたマーケティングデータをリアルタイムに収集・統合し、BIツールに出力することが可能なツールです。
Databeat Exploreを利用する3つのメリット
Databeat Exploreを利用する3つのメリットを紹介します。
- 各種広告データを自動収集・統合
- BIツールにデータを連携・出力
- Googleデータポータルのテンプレートで簡単に視覚化
1.各種広告データを自動収集・統合
Google、Yahoo!、Facebook、その他SNS広告などの広告データを自動収集します。広告データの一元管理を実現できるため、各媒体の管理画面にログインしてデータを取得する手間がなくなり、生産性の向上が期待できます。
2.BIツールにデータを連携・出力
必要なデータをマーケター自身で自由に抽出し、TableauやGoogleデータポータルなどのBIツールに連携・出力できます。自動的に広告データを出力できるので、手作業でかかっていた作業工数の削減と、リアルタイムのデータ視覚化を実現できます。
3.Googleデータポータルのテンプレートで簡単に視覚化
Databeat Exploreでは、Googleデータポータルのテンプレートを提供しています。用途に応じて、様々なレポートを利用可能です。
Databeat Exploreはこんな人にオススメ!
TableauやGoogleデータポータルなどのBIツールに対応しており、広告データ分析を実践的におこないながらBIツールの使い方を学ぶことができるため、BIツール初心者の方にオススメします。
まとめ
今回は、「SQL」についての基礎知識と、SQLを組み合わせたBIツールの活用について紹介してきました。
SQLは、データベースへの検索速度向上やBIツールとデータベースの連携において重要なデータベース言語です。BIツールとは機能、役割が異なります。
SQLとBIツールと適切に組み合わせて活用することで、データ準備・分析業務を最適化させ、さらなるビジネス貢献へと繋げていくことができます。
SQLを活用できるBIツールも数多く存在するので、自社の目的・実現したいことにマッチするツールを選定しましょう。