YDNのフリークエンシー設定ガイド！実施手順と効果的な活用方法を詳しく解説

Yahoo!広告のYDNは、通常配信の他にサイトリターゲティングが実施できるなど、さまざまな活用ができるWEBマーケティング手法のひとつです。

しかし、YDNでサイトリマーケティングを行う場合などは特に、広告の表示回数に気をつけなければ、かえってユーザーの印象を悪くしてしまうケースもあります。

そのようなリスクを回避するための方法として「フリークエンシーキャップ」の設定があります。

今回こちらの記事では、YDNのフリークエンシーについて詳しく解説していきたいと思います。

【おさらい】フリークエンシーとは？

WEB広告において「フリークエンシー」とは、広告の表示回数を制限するための仕組みです。

同じ広告ばかり配信されると、ユーザーは広告そのものをうっとうしく感じてしまうものです。そんな時、フリークエンシーキャップを使って、一定期間内に広告を配信する回数を抑制するのです。

フリークエンシーキャップの設定では、広告の表示回数や期間の設定などが細かく決められるので、状況に応じて最適な配信設定が可能です。

YDNにおけるフリークエンシー

具体的にYDNのフリークエンシーの内容についてみていきましょう。

YDNのフリークエンシーの特徴

YDNのフリークエンシーは、例えば1日に広告を配信する回数や、1ヶ月の間に広告を配信する回数など決めることが可能です。

また、フリークエンシーレポートというものがあり、実施したフリークエンシー設定の作用を確認することもできます。

　YDNのフリークエンシーの最適な数値

YDNで設定するフリークエンシーの最適な数値は、広告ごとに異なります。

必ず何回以内にすればよいと言った指標はありませんので、実際にフリークエンシーの設定を行って、運用データを分析しながら最適な数値を見つける流れになります。

YDNのフリークエンシー キャップの特徴

フリークエンシーキャップとは、フリークエンシーの上限数値のことを指します。つまり、フリークエンシーキャップを5回とした場合、同じ広告は5回までしか配信されず、それ以降の配信がストップする仕組みです。

YDNにおけるフリークエンシーキャップの設定は1日単位で調整が可能であり、キャンペーン・広告グループ・広告でそれぞれ上限回数を決められます。

広告を配信する目的に合わせて、細かく設定できるのも、YDNのフリークエンシーキャップの特徴です。

YDNでフリークエンシーを意識する重要性

一般的に広告は、ユーザーとの接触頻度が高くなるとコンバージョンしやすくなるという特徴があります。しかし、必要以上に同じ広告ばかり配信されると、ユーザーはしつこいと感じて逆効果になる可能性があります。

また、さらにユーザーが嫌悪感を感じて、会社そのものに対して不信感を抱いてしまうケースも少なくありません。こうした状況を回避するために、YDNの運用を行う上でフリークエンシーキャップによる広告配信回数の制限は、大変大きなポイントとなります。

YDNのフリークエンシーキャップ設定が効果を発揮するシーン

実際にYDNを運用していく上で、フリークエンシーキャップの設定が効果を発揮するシーンをまとめてみました。以下のような効果を取り入れたい場合には、フリークエンシーキャップの設定をご検討ください。

1.商品の購入やサービスの申し込みをゴールとする広告配信

商品の購入やサービスの申し込みをゴールとする広告配信の場合、フリークエンシーキャップを少なくすることがおすすめです。

なかなかコンバージョンしないからと言って、過度な広告配信を行うとユーザーは嫌悪感を感じてしまい、コンバージョンから遠ざかってしまう恐れがあります。

ただし、適切な回数は商品によっても異なるため、運用しながら最適な回数を探る必要があります。

2.すでに認知されている商材

すでにユーザーに広く認知されている商材の場合も、フリークエンシーキャップの設定をおすすめします。

新商品や新サービスであれば、広告を何度も表示させることでユーザーに名前を覚えてもらうといったブランディング効果が期待できます。

しかし、すでに知られている商材の場合、繰り返し広告が表示されることでユーザーに悪い印象を残してしまう場合があるため、フリークエンシーキャップを適切に設定することがオススメです。

3.購入サイクルの期間が長い商品

定期的に購入される商品であっても、次回の購入までのサイクルが長い場合はフリークエンシーキャップの設定が必要です。

まだ次の購入のタイミングまで期間があるにもかかわらず広告が表示される続けることは、やはりユーザーとってストレスとなってしまうからです。

YDNのフリークエンシーキャップを設定する3つのメリット

YDNでフリークエンシーキャップの設定を行うメリットを3つご紹介します。

1.広告コストを削減できる

フリークエンシーキャップの設定をすると、広告コストの削減につながります。

表示回数の制限なく広告を配信し続けると、それだけ多くの広告費を消化することになりますが、それでコンバージョン数が伸びるとは限りません。

フリークエンシーキャップの設定によって無駄な広告表示を減らすことは、ユーザーと広告主の両者にとってメリットとなるのです。

2.ユーザーに悪い印象をもたれることを回避できる

フリークエンシーキャップの設定によって、ユーザーに悪い印象をもたれることを回避できます。

しつこい広告表示は、商品に対する印象が悪くなるだけでなく、販売会社への印象も悪化しかねません。広告費をかけて悪印象を買うような行為は賢明ではありませんので、適切なフリークエンシーキャップの設定を行いましょう。

3.最適な広告接触頻度を保つことが可能

フリークエンシーキャップの設定を上手に活用すれば、ユーザーと広告の最適な接触頻度を保つことができます。

繰り返し広告を表示することがマイナスの印象を与えるとは言っても、広告を表示してユーザーを誘導しなければコンバージョンは獲得できません。

ですから、ユーザーにしつこいと思われない最適な頻度で広告を表示する必要があり、それを実現できるのがフリークエンシーキャップの設定なのです。

完全に広告配信をストップさせるのとは違い、フリークエンシーキャップは「1ヶ月に○回表示させる」といった設定ができますので、機会損失を生むようなことにはなりません。

YDNのフリークエンシーキャップ設定を行う際の注意点

YDNでフリークエンシーキャップ設定を実施する際に注意するべき点は、以下の3点となります。

1.設定の階層に注意する

YDNのフリークエンシーキャップを設定する場合、設定をかける広告の階層に注意が必要です。

例えば、特定の広告にだけフリークエンシーキャップの設定を行うと、その広告は設定回数以上表示されません。しかし、同じ広告グループ内の別の広告は引き続き表示されてしまいますので、同じ商品の広告だとあまりフリークエンシーキャップの設定をした意味を成しません。

広告単位で制限をかけるのか、広告グループに制限をかけるのか、あらかじめ確認した上で実施しましょう。

2.表示回数を抑えすぎない

フリークエンシーキャップ設定によって、広告の表示回数を抑えすぎないように注意しましょう。

「繰り返し表示される広告は悪いもの」と考えて極端に表示回数を少なくしてしまうと、そもそもの広告効果がなくなってしまいます。

フリークエンシーキャップの最適な数値は、あくまで運用しながら見つけていくのがおすすめです。

3.コンバージョン数の低下に注意する

フリークエンシーキャップの設定を利用する場合は、コンバージョン数の低下にも注意しましょう。

何度も同じ広告が表示されることでユーザーは嫌悪感を感じているかもしれませんが、それでも一定数のユーザーはそこからコンバージョンしています。

広告を運用する上でコンバージョン数を確保することはもっとも重要なポイントなので、フリークエンシーキャップによって広告本来の目的が損なわれてしまわないようにしましょう。

YDNのフリークエンシーキャップ設定手順

ここからは、YDNのフリークエンシーキャップの設定手順を詳しく解説していきます。

STEP１：ディスプレイ広告にアクセス

引用元：Yahoo!広告ヘルプ

はじめに、Yahoo!広告のディスプレイ広告を表示させます。

STEP２：設定するアカウントを選ぶ

引用元：Yahoo!広告ヘルプ

次に、フリークエンシーキャップの設定を行うアカウントを選びます。

STEP３：キャンペーンを選ぶ

引用元：Yahoo!広告ヘルプ

上部にあるキャンペーンを押してキャンペーン一覧を表示させます。

STEP４：キャンペーンの編集

引用元：Yahoo!広告ヘルプ

フリークエンシーキャップの設定を行うキャンペーンを選びます。

STEP５：フリークエンシーキャップの設定

引用元：Yahoo!広告ヘルプ

ここで、設定期間や回数、単位を選ぶと設定が完了します。

YDNのフリークエンシーキャップを効果的に設定するポイント

YDNのフリークエンシーキャップを効果的に設定するためのポイントを解説します。ただ表示回数に制限をかけることが重要ではなく、最適な状態で広告運用を行うことが大切です。

POINT１.広告の目的に合わせて設定する

広告の運用目的によって、フリークエンシーキャップの設定を変えることがポイントです。

新商品のブランディングや、期間限定キャンペーンなどは一定期間多くの広告露出が効果的です。反対にシンプルな販促のための広告であれば、ある程度ユーザー心理を考えて広告の表示回数を抑える必要があります。

POINT２.運用データを分析しながら最適な数値を見つける

フリークエンシーキャップの最適な数値を見つける方法は、実際の運用データの分析から導き出すしかありません。

似た業種や商材であれば、ある程度目安となる数値ははじき出せるかもしれませんが、正確な数値はさまざまな要素によって変わります。

YDNの場合はフリークエンシーレポートによって効果が把握できますので、フリークエンシーキャップの設定後はしっかりとデータをチェックしましょう。

POINT３.同じクリエイティブを長期間使わない

YDNのクリエイティブは、同じものを長期間使わないこともポイントのひとつです。

ユーザーが同じ広告に嫌悪感を抱く理由の中には、クリエイティブに飽きてしまっていることが理由となるケースもあります。この場合、クリエイティブを差し替えることで解決できるので、フリークエンシーキャップの設定をする必要がありません。

また、定期的にクリエイティブを変更することによって、フリークエンシーキャップの上限を上げられる場合もあります。

YDNのフリークエンシーをレポートで確認する方法

フリークエンシーキャップの設定が適正になっているかチェックするには、YDNの機能のひとつである「フリークエンシーレポート」を活用していきます。

フリークエンシーレポートの確認方法

YDNのフリークエンシーレポートは、「ディスプレイ広告」→「レポート」→「パフォーマンスレポート」から実施します。

手順１：パフォーマンスレポートの作成画面

引用元：Yahoo!広告

ディスプレイ広告のパフォーマンスレポート作成画面で、左上にある「+新規レポートを作成」へ進みます。

手順２：レポートの種類の選択

引用元：Yahoo!広告

次にレポート形式の設定です。作成したいレポートの種類を選ぶ項目となっているので、この中から今回は「フリークエンシーレポート」にチェックを入れて進みます。

手順３：レポートの確認

引用元：Yahoo!広告

上図がフリークエンシーレポートの画面となります。実際にフリークエンシーキャップを設定してYDNの運用を行うと、どのキャンペーンに配信回数の設定がいくつ入っていて、それぞれ何回表示されているか、クリックされているかといった方法をチェックすることができます。

なお、さらにチェックしたい数値がある場合は、レポート作成時に項目を増やせますので、コンバージョン率などを表示させることも可能です。

YDN初心者の方には各種設定を広告代理店に依頼するのもおすすめ！

YDNを運用する場合、フリークエンシーをうまく活用することで、広告効果を適切に高めることができます。

しかし、それを実現するためにはYDNの知識を持った運用者が、正しい広告効果を分析する必要があります。

YDN初心者の方が行うには少々難しい業務になりますので、YDNの運用経験が無い場合は代理店を利用することをおすすめします。

YDNの運用代行を代理店に依頼する3つのメリット

YDNの運用を代理店に依頼することによるメリットを3つご紹介します。以下を参考に代理店運用を検討してみてください。

メリット１.YDN運用に関する業務をすべて任せられる

YDNの運用代行を代理店に依頼すると、YDNに関する業務をすべて代理店に任せることができます。

定期的なミーティングやレポートのやりとり等は発生しますが、大幅にリソースを割く必要はありませんので、本来の業務に集中できるメリットがあります。

わざわざYDNの運用を行うために、新たに経験者を採用する必要もありません。

メリット２.最適な設定をして広告の効果を高めてくれる

代理店にYDNの運用代行を任せれば、最適な設定をして広告の効果を高めてもらうことができます。

YDNの効果を高めるには、ここまでに解説したフリークエンシーキャップの設定だけでなく、さらに細かい設定が必要となる場面があります。

これを運用経験やノウハウがない自社で行うとなると、手探りで進めていく形となるためかなり時間が掛かることが想定できます。もちろんその間は思うような効果が期待できず、場合によっては広告運用が赤字となる恐れもあります。

しかし、代理店はYDNなど広告運用を専門に行っているため、多数の運用経験とノウハウが蓄積されており、効果が出る運用を実施できるのです。

メリット３.YDN以外のWEBマーケティングのサポートを受けられる

代理店では、YDN以外にもいろいろな広告運用やマーケティング業務を行っているので、そうしたサポートを受けられるというメリットもあります。

自社でいろいろな広告媒体に手を出そうとすると、運用方法をはじめから学ぶ必要が出てきてしまうので大きな負荷がかかります。

ですが、代理店はすでにさまざまなWEB広告を運用していますから、広告媒体を追加して運用するとなっても、スムーズに対応してもらえます。

YDN運用代行に強みをもつおすすめ広告代理店3選

YDNの運用代行に強みをもつおすすめの代理店を3社ご紹介します。YDN運用やフリークエンシーキャップの設定などが自社で難しい場合には、以下の代理店をご検討ください。

株式会社グラッドキューブ

引用元：https://www.glad-cube.com/

　株式会社グラッドキューブの強み

株式会社グラッドキューブは、さまざまなWEB広告の運用に強みを持っている代理店です。

Google広告、Yahoo!広告、Facebook広告、Twitter広告すべての認定代理店をなっており、リスティング広告からSNS広告まで信頼のおける運用が可能です。

LPOコンサルティングも可能なため、広告効果を高めるためにLPを改善したいといった悩みも解決できます。

株式会社サイバーエージェント

引用元：https://www.cyberagent.co.jp/

　株式会社サイバーエージェントの強み

株式会社サイバーエージェントは、Yahoo!広告認定パートナーの中で最高位となる星6つを獲得した実績のある代理店です。

サイバーエージェントといえば、国内最大手のインターネット広告代理店であり、WEBマーケティングにおいてはどんな内容でも対応できます。

業界トップクラスの代理店に運用を任せたいという方は、サイバーエージェントがおすすめです。

株式会社アイレップ

引用元：https://www.irep.co.jp/

　株式会社アイレップの強み

株式会社アイレップは、Yahoo!広告認定パートナーで星5つを獲得している代理店です。

また、Yahoo!検索広告の審査エクスプレスパスを保有しており、検索広告出稿時には審査をパスしてスピーディーに配信が行えるため、検索広告の運用を検討している方に特におすすめです。

その他、Google広告やSNS広告、マーケティングについても相談ができます。

※参考：YDN運用代行に強みをもつ広告代理店について更に詳しく解説した記事はこちら

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YDNの効果を可視化するオススメの広告効果測定ツール

YDNの効果を可視化できるおすすめのツールをご紹介します。YDNの運用を自社で行う際には、ぜひ導入をおすすめするツールとなります。

Databeat Explore

Databeat Exploreは、YDNの広告効果を可視化することで、マーケターの業務を効率化できるツールです。

これまでマーケターの負担となっていた広告データの収集や更新、可視化などをDatabeat Exploreひとつで自動化することが可能です。

YDNにおける「Databeat Explore」の3つの活用ポイント

　広告データ収集・更新を自動化できる

通常は、YDNやその他の広告媒体すべてにログインしてデータを抽出し、まとめる必要がありました。広告媒体が増えるとそれだけ工数も掛かります。

しかし、Databeat Exploreは広告媒体と連携させておけば、常に最新のデータを収集・更新してくれるので、データ収集を行う必要がなくなります。

　広告媒体ごとの比較が容易になる

YDN以外にも広告運用を行っていると、それぞれのデータを比較するにはデータの数値をひとつのフォーマットにまとめる作業が必要でした。

ですがDatabeat Exploreは、収集した各広告媒体のデータを同じ指標にまとめて表示してくれるので、媒体ごとの比較をすることがとても簡単になります。

　レポートの共有がスムーズになる

Databeat Exploreを使えば、YDNや広告の運用レポートの共有がスムーズになります。

Databeat Exploreをそのまま共有すれば、ダッシュボードで広告全体の状況を瞬時に把握できます。また、ExcelやGoogleスプレッドシート、BIツールにGoogleデータポータルなど好みのフォーマットでのデータ出力が可能なので、状況に合わせて最適なデータを提供できるようになります。

まとめ

YDNのフリークエンシーキャップ設定は、ユーザーごとに最適な広告回数を設定できるため、ユーザーの広告に対する嫌悪感を回避するのに大きな役割を果たします。

すでにYDNの運用を行っていて、フリークエンシーキャップの設定をしていないという方は、一度フリークエンシーキャップ設定の導入について検討してみてください。

また、これからYDN運用を始める方で、運用方法やフリークエンシーキャップ設定についての不安があるのでしたら、広告運用に長けた広告代理店を利用するのもひとつの方法です。

代理店にはYDN運用のノウハウがあるので、自社で運用するよりも高い広告効果を目指した運用が実現できるでしょう。