Facebook広告を改善する7つの原因別ヒント|確認するべき指標から効果的な分析・運用のコツまで詳しく解説

Facebook広告を改善する7つの原因別ヒント|確認するべき指標から効果的な分析・運用のコツまで詳しく解説

Facebook広告は、費用対効果が高く低価格から始められるので、SNS広告入門者にも扱いやすい媒体です。とはいえ、なかなか広告の効果があがらず原因の特定に悩んでいる担当者も多いのではないでしょうか。

今回は、Facebook広告の効果が上がらない原因の突き止め方や原因別の対応方法のヒントについて、わかりやすく解説します。

目次

【おさらい】Facebook広告とは?種類、特徴、主な指標の平均数値を振り返り

まず、Facebook広告の種類や特徴についておさらいします。どんな特徴のある広告なのか、指標の平均数値なども振り返っておきましょう。

Facebook広告とは?

Facebook広告

引用元:Meta for Business

Facebook広告とは、Facebookのストーリーズやフィードなどに配信される広告です。写真に加えて動画も利用できるので、ビジュアル面に訴える広告をFacebookの利用者に届けられます。

さらに、2012年Instagramを買収したため、Facebook広告の配信プラットフォームを利用してInstagramにも広告を配信できます。

他の広告との違いは?Facebook広告の3つの特徴

Facebook広告の特徴を「種類」「ターゲティング」「費用」の3つの側面から紹介します。

 Facebook広告の種類の特徴

Facebook広告の種類は「バナー広告」「動画広告」「ストーリーズ」「カルーセル」「スライドショー」などがあります。Instagram内にも掲載できるため、ターゲットや目的に合わせて使い分けることが可能です。

他媒体と比較しても豊富な掲載面とフォーマットが用意されています。

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 Facebook広告のターゲティング方法の特徴

Facebook広告のターゲティング方法は、大きく分けると「コアオーディエンス」「カスタムオーディエンス」「類似オーディエンス」の3つです。年齢や性別などの基本情報に加えて、登録ユーザーの情報や興味関心・行動なども活用できます。

他の媒体に比べても、高い精度のターゲティングを実現可能です。

 Facebook広告の費用の特徴

Facebook広告の課金形態は、「クリック課金」「インプレッション課金」の2つです。クリック課金は広告がクリックされない限り費用が発生しないため、広告費を抑えて運用できます。平均クリック単価は100~200円程度です。

インプレッション課金は、1,000回表示されるごとに課金されます。1,000インプレッションあたりの相場は100~500円程度です。リスティング広告やディスプレイ広告と比較すると、低いコストで出稿できるのが特徴です。

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Facebook広告の平均クリック率

一般的なFacebook広告の平均クリック率は、全業界で0.89%程度とされています。業界別に見ると0.45%~1.68%と差が出ています。ペットと動物関連広告が一番高く、ビジュアル重視のFacebook広告ならではの特徴がクリック率にも反映された結果となっています。

平均CTR参照データ:Facebook Ad Benchmarks for YOUR Industry [2019]

Facebook広告の平均コンバージョン率

Facebook広告の平均コンバージョン率は、全業界で9.11%程度とされています。業界別に見ると2.15%~11.65%とクリック率以上に大きな差が出ています。

美容やフィットネス関連が高い一方、ニュースのコンバージョン率が低くなりました。

平均CVR参照データ:Facebook Ad Benchmarks for YOUR Industry [2019]

Facebook広告を利用するメリットを3つのポイントでおさらい

Facebook広告を利用する主なメリットは以下の3つです。

  1. 精度の高いターゲティングができる
  2. 目的に合わせた広告を配信できる
  3. 低予算で広告を配信できる

 メリット1.精度の高いターゲティングができる

Facebookは実名で登録するSNSのため、他媒体に比べて精度の高いターゲティングを行えるのがメリットです。登録ユーザーのさまざまな情報をターゲティングに活用できることに加えて、自社製品のターゲット層に近い潜在顧客に向けた配信を自動で行えます。

 メリット2.目的に合わせた広告を配信できる

Facebook広告は、キャンペーンの目的を選択可能です。選んだ目的に合わせて設定を行うだけで、広告配信が最適化されます。さらに、広告の種類や配信面が豊富なため、目的に合った組み合わせを選んで配信できます。

目的に合った種類と配信面については、Facebook広告ガイドで解説しているのでしっかり学ぶことも可能です。

 メリット3.低予算で広告を配信できる

Facebook広告の最低出稿金額は100円です。低コストでの配信が可能なため、本格配信前のお試しや仮説を検討する上でのテスト配信などにも利用できます

低予算で出稿できるFacebook広告は、SNS広告に初めてチャレンジする企業にも取り組みやすい媒体だと言えます。

 

Facebook広告の効果を改善する流れ

Facebook広告の効果を改善する流れ

次は、Facebook広告の効果を改善する流れを解説します。広告効果の改善は、大まかに分けると3つのステップで行います。各ステップの内容を把握して、全体像を理解しておきましょう。

  1. Facebook広告の指標等をチェックして問題箇所を特定する
  2. 課題の原因を分析する
  3. 課題解決策を選定、実施する

1.Facebook広告の指標等をチェックして問題箇所を特定する

基本的な指標をチェックして、問題があるのはどの部分かを特定していきます。数多くの指標を一度に見るとかえって本質が見えなくなる可能性があります。

重要指標に的を絞って見ていくこともポイントです

重要指標を常にモニタリングできるような環境を作っておけば、Facebook広告の素早い動きにも対応していけるようになります。

2.課題の原因を分析する

悪かった指標に注目して原因を分析します。この際、まずは俯瞰して全体を把握することが大切です。指標によって原因と考えられる場所がある程度絞られてきます。

どの指標で何を見るのかについては次章で詳しく解説するので、参考にしてください。

大まかに原因を特定できたら、徐々に細かい観点に注目していきます。原因は1つとは限らないので、いくつか仮定を立てて検証し、結果を注意深く分析しながら特定していきましょう。

3.課題解決策を選定、実施する

問題点を特定できたら、改善策を選定し実施します。改善策を行った後は再び効果測定を行い、施策の結果の分析を行います。1~3のステップを繰り返し、広告のアップデートをしながらPDCAを回すことで広告効果を改善していきましょう。

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Facebook広告の現状把握のため必ず確認するべき5つの指標

Facebook広告は、作成して配信したら終わりではありません。前述した流れで配信した広告の成果を検証・分析して改善点を発見します。その後は常に広告を見直しながら、効果を高めていきます。

まず、Facebook広告の現状を把握するために見ておくべき指標を5つ解説します。何を表す指標なのか、またどうして確認しておく必要があるのかをそれぞれ確認しておきましょう。

Facebook広告の主要な指標まとめ

Facebook広告の主要な指標は以下のとおりです。

指標 概要
コンバージョン数(CV)/コンバージョン率(CVR) ビュースルーコンバージョンとクリックスルーコンバージョンの2種類に分かれる
コンバージョン単価(CPA) 1コンバージョンあたりにかかる単価
クリック率(CTR) 広告がクリックされた数÷インプレッション数×100
クリック単価(CPC) 広告1クリックあたりにかかる単価
インプレッション数/リーチ数 インプレッション数は広告の表示回数・リーチ数は広告が届いた人数を表す

以上の5つの指標を使って、集客、コンバージョン、費用対効果、クリエイティブのどこに改善点があるかを大まかに把握します。ある程度目処がついたら、さらに指標を追加して原因を深掘りしていくのがポイントです。

1.コンバージョン数(CV)/コンバージョン率(CVR)

コンバージョン数は、自社が設定した目標が完了した数を表します。「Conversion」の略称としてCVと表示されます。

Facebook広告のコンバージョンは、広告のクリック以外の別経路からコンバージョンに至った場合は「ビュースルーコンバージョン」、広告をクリック後にコンバージョンに至った場合は「クリックスルーコンバージョン」の2種類に分かれます

コンバージョン率は、訪問者のコンバージョン達成率です。「Conversion Rate」の略称としてCVRと表示されます。コンバージョン数を訪問者数で割って算出します。

 確認すべき理由

コンバージョンは最終目的が達成できたかどうかを表す非常に重要な指標です。CVRを確認することで、広告とランディングページがマッチしているかどうかを知る目安にもなります。

CVRが低い場合は、費用対効果が悪くなる要因にもなるため注意して確認しましょう。CVR悪化の原因は「広告クリエイティブ」「ターゲティング」「ランディングページ」にあるケースが多いです。

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2.コンバージョン単価(CPA)

コンバージョン単価は、コンバージョン1件あたりにかかる単価のことです。「Cost Per Acquisition」の略称としてCPAと表示されます。広告費をコンバージョン数で割って算出します。

 確認すべき理由

CPAは、低いほど低コストでコンバージョンにつながった証明になります。CPAが高かった場合は、無駄なクリックが多い、入札価格が高くなっているなどの要因が考えられます。

CPAの悪化の原因は複数の要因を総合して考える必要があるため、広告全体を俯瞰できる数値として活用します

3.クリック率(CTR)

クリック率は、広告がクリックされた割合を表します。「Click Through Rate」の略称としてCTRと表示されます。広告のクリック数をインプレッション数で割って算出できます。

 確認すべき理由

見られた広告がどれくらいクリックされたかを表すため、ダイレクトに広告自体の評価を確認できます。CTRが低い場合は、ユーザーに見られているにもかかわらず、スルーされていることを意味します。

クリエイティブ自体に根本的な原因があるケースが多く、まずはクリックされやすい広告にするために、ビジュアルや文言の改善を視野に入れましょう。

4.クリック単価(CPC)

クリック単価は、広告1クリックあたりにかかる単価のことです。「Cost Per Click」の略称としてCPCと表示されます。

 確認すべき理由

CPCは広告の費用対効果を見るときに使用します。インプレッション単価とクリック率によって変動する数値です。前述のとおり、平均クリック単価は100~200円程度ですが、競合が多い場合は高くなる可能性があります。

この場合は、ターゲティングの変更なども視野に入れて検証を行う必要があります。

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5.インプレッション数/リーチ数

インプレッション数とは広告が表示された回数、リーチ数とは広告が届いた人数を表します。混同しやすいので注意が必要です。インプレッション数は表示回数の累計ですが、リーチ数は計測期間中に同一ユーザーに2回リーチした場合は2ではなく1とカウントします。

 確認すべき理由

コンバージョンやクリック率を考える以前に、広告がユーザーに見られないことには意味がありません。インプレッション数やリーチ数は、どれくらいユーザーに見てもらえたかを把握できる数値です

主要な5つの指標の中でも、最初に確認するべき指標だと言えます。

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Facebook広告の重要指標を効果的に分析するためのポイント

上記で紹介した5つの指標を効果的に分析するためのポイントを3つ解説します。

  1. ターゲティングが正しいかどうかを分析する
  2. 広告費の配分を分析する
  3. クリエイティブの良し悪しを分析する

 1.ターゲティングが正しいかどうかを分析する

ターゲティングが正しく設定されていないと、広告のリーチ不足の要因となります。まずは想定したユーザー数に広告が届いているかどうかを検証しましょう。

CPCが平均よりもかなり高い場合もターゲティングの影響を考慮します。インプレッション数やリーチ数を確認して極端に少ない場合は、ターゲティングを絞りすぎている可能性があります。

数パターンのターゲティングを用意し、一定数に届くかどうかを分析して、適切なターゲティングを設定していきます。

 2.広告費の配分を分析する

Facebook広告は、広告セットごとに予算を配分可能です。効率よく成果をあげられるセットに多くの予算を配分するために、CPAやコンバージョン数を活用して分析します

CPAが低く、コンバージョン数が多い広告に対しては予算を多く使い、評価の良くない広告は、予算配分を少なくしてCPAが高くなる原因を探りましょう。

 3.クリエイティブの良し悪しを分析する

コンバージョン率やクリック率が悪い場合は、クリエイティブの改善を検討しましょう。コンバージョン率とクリック率を確認し、ユーザーの反応が取れているかどうかを分析します

A/Bテストなども行いながらクリエイティブの画像や動画・テキスト部分を改善し、効果検証を行うステップを繰り返していきましょう。

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Facebook広告の効果が改善されないよくある7つの低迷原因と解決のヒント

Facebook広告の結果がいまひとつ改善されない原因を7つ紹介します。原因別の解決のヒントも解説しますので、成果が上がらず困っている場合はぜひ参考にしてください。

Facebook広告7つの低迷原因と解決のヒントまとめ

Facebook広告の成果が低迷する原因と解決のヒントは以下のとおりです。

Facebook広告の低迷原因 解決のヒント
コンバージョン達成の条件が難しすぎる 達成が難しい場合は、途中にもコンバージョンを設ける
広告セットを作りすぎている 広告セットは必要最低限にまとめるように意識する
ターゲットを限定しすぎている オーディエンスのサイズが小さくなりすぎないように調整する
広告がターゲットに行き渡ってしまっている ターゲットが飽和したらクリエイティブやターゲットを新規で考える
類似オーディエンスのソースがズレている 貴重なデータも目的とズレていないか確認した上で利用する
クリエイティブの内容が目的とマッチしていない 目的にマッチしたクリエイティブのフォーマットや配置を選択する
広告やクリエイティブを短期間で変更している データが収集できるまで、大きな変更は行わないようにする

効果がアップすると考えて行った施策が、反対に低下の要因となる場合があります。施策を行っても効果が上がらない場合は、チェックしてみてください。

効果の向上が期待できる施策も、やりすぎは逆効果になる場合があることも覚えておきましょう

原因1:コンバージョン達成の条件が厳しすぎる

スマホユーザーが急増している近年、キーボード操作が必要になる情報入力などをコンバージョンとしていると達成が難しくなります。

 解決のヒント:目的に合った適度なバランスのコンバージョンを設定する

視覚的に訴える広告が得意なFacebook広告は、スマホでスキマ時間に確認するユーザーが多いところが特徴です。そのため、PCの前でじっくり考えて行うようなコンバージョンには向いていません。

セミナー申し込みや資料請求など、最終的にはすべてのフォーマットの入力が必要な場合でも、その手前でコンバージョンとしてカウントできるように設定することをおすすめします

原因2:広告セットを作りすぎている

広告セットを細分化して作りすぎると、広告の最適化に必要なデータが収集できず、広告効果が上がりにくくなります。

 解決のヒント:出来るかぎり広告セットはまとめて数を減らす

広告セットNG例

引用元:ANAGRAMS

上の図のように広告セットを多く作りすぎてしまうと、データを無駄に分散させることになります。広告セット数は必要最低限と決めてデータの収集に努め、Facebook広告の最適化において最大限のパフォーマンスを発揮できるようにしましょう

原因3:ターゲットを限定しすぎている

精度の高いターゲティングが特徴のFacebook広告ですが、細かく設定できるからと絞り込みすぎると、広告効果の低下を招く原因となります。

 解決のヒント:推定オーディエンスサイズを確認しながら設定する

オーディエンスサイズ

引用元:広告マネージャ

広告マネージャでオーディエンスを設定する際は「推定オーディエンスサイズ」を確認しながら行いましょう。自社商品のターゲットにぴったり当てはまる条件を設定しがちですが、ある程度のボリュームを持っておかなければ効果は見込めません。

ターゲットを広範囲にする一方で、各ターゲットに当てはまるようなクリエイティブを数パターン用意するなど、引き算より足し算を意識した方が効果を上げやすくなります。

広告のターゲット設定|Meta for Business

原因4:広告がターゲットに行き渡ってしまっている

同じ人に何度も同じ広告を配信しても、よい反応は得られません。「また同じ広告がでている」とスルーされてしまう確率が高くなるでしょう。ターゲットが飽和してしまい、新しい人に広告が行かなくなると広告の効果が低下します。

 解決のヒント:確認ツールでターゲット飽和の状況を把握する

ターゲット飽和

引用元:広告セットのパフォーマンスを把握できる! Facebook 広告の確認ツールのご利用方法と指標の解説

Facebook広告マネージャの確認ツールを使って、ターゲットの飽和状況を確認できます。

「フリークエンシー」は広告を見たユーザーの平均回数です。「初回インプレッション率」は広告を初めて見た人の割合、「ターゲットリーチ率」はどれほどターゲットに行き渡ったかの割合を表し、100%で完全に飽和状態を意味します。

フリークエンシーや初回インプレッション率が下がり、ターゲットリーチ率が100%に近づいてきているならば、ターゲットが飽和しているサインです

クリエイティブを新しくしたり、オーディエンスを拡大したり対策を練る必要があります。

広告マネージャの確認ツールについて|Meta for Business

※参考:Facebook広告のフリークエンシーについて詳しく解説した記事はこちら
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Facebook広告のフリークエンシーは、広告の表示回数に関する指標です。広告の表示回数と言うと、リーチやインプレッションを思い浮かべる方も多いかと思いますが、フリークエンシーはリーチともインプレッションともまた違った概念です。 フリ[…]

原因5:類似オーディエンスのソースがズレている

類似オーディエンスもFacebook広告の特徴的なターゲティングですが、元となるソースを適当に指定していた場合は広告効果が上がらない可能性が高くなります。

 解決のヒント:ソースが目的に合っているかどうかを見直す

類似オーディエンス

引用元:広告マネージャ

自社の広告の目的とソースにズレがないか確認しましょう。例えば、自社の化粧品の顧客をソースにした類似オーディエンスを使用して、新製品の男性用ヘアケアの広告を配信しても満足な効果を得られない可能性があります。

蓄積した顧客データを使えば必ず効果が上がるという訳ではなく、まずは目的と潜在顧客の属性があっているかどうかを確認した上で、類似オーディエンスのソースを選択することが重要です

類似オーディエンスについて|Meta for Business

原因6:クリエイティブの内容が目的とマッチしていない

Facebook広告だけでなく、複数媒体で広告配信を行っている場合、同じクリエイティブを使い回してしまうことがあります。媒体ごとに効果があがるクリエイティブのタイプは違うので、Facebook広告に特化したクリエイティブを用意することが大切です。

また、Facebook広告内でも目的によって種類や配信面を使い分ける必要があります。Facebook広告用としてひとくくりでクリエイティブを制作することも、不調の原因となるので注意しましょう。

 解決のヒント:さまざまな広告フォーマットのクリエイティブを作成してみる

クリエイティブハブ

引用元:Meta for Business

Facebook広告は、目的に応じたさまざまな広告が用意されています。Facebook広告ヘルプのアドバイスを見てもピンとこない場合は、「クリエイティブハブ」を利用してモックアップを複数作成してみることをおすすめします

Facebook広告の成功例も確認できるので、アイデア出しにも役立つツールです。無料で使用できるので一度使ってみてはいかがでしょうか。

クリエイティブハブ|Meta for Business

原因7:広告やクリエイティブを短期間で変更している

Facebook広告は常に変更を加えていくべき、というイメージがありますが変更のしすぎもパフォーマンスの低下につながります。

Facebook広告は最適化を行うために、一定期間情報を収集します。十分な情報収集が行われないうちにターゲティングやクリエイティブの変更を行ってしまうと、その都度情報収集が必要となるため、広告効果が安定しません。

 解決のヒント:大幅な変更を頻繁に行わないようにする

Facebook広告が「大幅な編集」と定めている項目については、毎日変更しないようにしましょう。PDCAサイクルを回してトライアンドエラーを続けることは重要ですが、変更は情報収集期間を考慮した上で実施します。

大幅な編集と情報収集期間|Meta for Business

 

即効性あり!Facebook広告の効果を最大化させる5つのTips

即効性あり!Facebook広告の効果を最大化させる5つのTips

Facebook広告の効果を最大化させるために、おすすめの方法を5つ紹介します。特にすぐに対応しやすく、即効性があるものをピックアップしました。

  1. 入札は自動入札を使用する
  2. 頻繁な数値のチェックを欠かさない
  3. Facebookピクセルを利用する
  4. セグメントを見直す
  5. クリエイティブの出来栄えを重視する

1.入札は自動入札を使用する

Facebook広告の経験と知識があれば、手動入札でうまく入札額を調整可能です。しかし、不慣れで効果が上がらない場合は、自動入札にしたほうが短期間で効果が上がりやすくなります

自動入札を使用しながら運用経験とノウハウを蓄積していき、そこで手動入札に切り替えるのが効率良く効果をアップする方法です。

2.頻繁な数値のチェックを欠かさない

Facebook広告の成果が出ていない場合は、正しい分析が行われているかどうか確認しましょう。また、効果検証と分析を頻繁に行い素早くPDCAを回せているかどうかのチェックも必要です。

正しく分析を行っていても、モニタリングの頻度が少ない場合は広告成果の変化に付いていけていない可能性があります。まずは、毎日欠かさず数値をチェックする習慣をつけましょう。

3.Facebookピクセルを利用する

Facebookピクセルは必ず入れておくようにしましょう。まだ設定していな場合は、導入することで効果測定の幅が拡がります。

また、ピクセルが正しく設置できれば、ユーザーの行動履歴を蓄積できるようになります。行動履歴をもとにオーディエンスを作成し、リターゲティング配信も実施可能です。

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4.セグメントを見直す

1つのセグメントをそのまま使い続けるのはおすすめできません。Facebookは広告の中でも新陳代謝が早い媒体です。成果がでていない場合は、現状の設定にこだわらずに変更を加え効果が上がるセグメントを探していきましょう。

また、同じ設定で2週間以上配信を続けると配信量が減ってしまうので、成果が落ちてきたなと感じたら、早めにアップデートを行いましょう。

5.クリエイティブの出来栄えを重視する

Facebook広告の成果は、クリエイティブの出来栄えに大きく左右されると言っても過言ではありません。クリエイティブの作成に全力をそそぐことがいち早く広告効果をあげる近道です

とはいえ、社内スタッフだけで作成するのは限界があるケースもあります。この場合はクリエイティブのデザインや制作だけはプロに外注するなど予算をかけることを検討してみてください。

また、効果測定もA/Bテストなども取り入れて、作ったら終わりではなくより効果があがるクリエイティブの作成に注力し続けることも大切です。

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Facebook広告の効果向上にはレポート作成が必須

Facebook広告の効果を高めるには、これまで本記事で紹介したとおり、さまざまな視点でのチェックと改善施策の実施が必要です。そして、それらを実行するためには、まず現状を把握するレポートの作成が欠かせません。

しかし、Facebook広告のレポート作成にばかり時間を取られてしまい、改善施策までたどり着けない、十分な時間を割けないといった悩みを抱えている方もいらっしゃるでしょう。

そのような場合には、Facebook広告レポートの自動化をおすすめします。Facebook広告のレポート作成を自動化できれば、これまでレポート作成に費やしていた時間を改善施策の実施に充てることが可能となります。

Facebook広告のレポート自動化については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

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Facebook広告初心者は広告代理店へ運用改善依頼するのもおすすめ

Facebook広告初心者は広告代理店へ運用改善依頼するのもおすすめ

初めてFacebook広告を配信する場合や、広告運用に慣れたスタッフが社内に在籍していないときは、広告代理店へ運用を依頼することもおすすめです。

Facebook広告運用が得意な広告代理店に依頼した場合のメリットを紹介します。

Facebook広告の運用代行・運用改善を代理店に依頼する3つのメリット

Facebook広告の運用を代理店にお任せした際の主なメリットは以下のとおりです。

  1. 短期間で効果が期待できる
  2. 最新情報に対応した運用ができる
  3. プロのノウハウで運用改善できる

 メリット1.短期間で効果が期待できる

広告の運用は、広告の作成・設定・配信・効果測定・分析・改善施策の策定と実施など、多種多様な工程が必要です。社内運用の場合、複数の専門担当者が必要となりそこまでリソースが割けない場合もあります。

代理店であれば、すべての工程を丸ごと依頼可能な上、各工程も社内運用より短期間で実施可能です。さらに、効果をあげる方法も代理店ならではの方法を確立しているため、素早くPDCAを回し、短期間での効果が期待できます。

 メリット2.最新情報に対応した運用ができる

Facebook広告は、情報や規定の更新が早いといわれています。アップデートによって、今までの広告が思ったとおりの成果を上げにくくなる可能性もあります。

専門の代理店は、Facebookの認定代理店になっているなど、通常より早く正確に最新情報を得られる手段を持っています。

このため、いち早く最新情報に対応した広告運用の実施が可能です。社内で運用する場合は、なかなか情報の入手をスムーズに行えずに後手に回った対応になるケースもあります。

 メリット3.プロのノウハウで運用改善できる

多くのFacebook広告運用実績を持っている代理店は、経験を通じてノウハウを蓄積しています。Facebook広告に精通した専門チームで運用改善を行う代理店も多く、豊富な知識とノウハウを活用しながらPDCAを回すことが可能です。

Facebook広告をはじめ、広告の運用・改善は一定以上の運用経験と知識が必要となります。社内運用はこの部分が不足しているケースが多く、代理店に依頼すればしっかりカバーできます。

 

Facebook広告運用代行・運用改善に強みをもつおすすめ広告代理店

広告運用を代行する代理店にも得意分野があります。Facebook広告の運用を得意としている代理店を3つ紹介します。代理店選びの参考にしてみてください。

デジタルアスリート株式会社(旧株式会社リスティングプラス)

デジタルアスリート株式会社(旧株式会社リスティングプラス)

引用元:デジタルアスリート株式会社(旧株式会社リスティングプラス)

こんな方におすすめ!

  • Facebook広告の認定代理店に依頼したい方

 デジタルアスリート株式会社(旧株式会社リスティングプラス)の強み

デジタルアスリート株式会社(旧株式会社リスティングプラス)は、リスティング広告、各種SNS広告の運用代行からコンサルティング業務まで幅広い分野を扱う広告代理店です。

Facebook広告の認定代理店でもあり、習熟度が上級レベルであることを認定する資格を持った専門チームが運用を担当します

デジタルアスリート株式会社(旧株式会社リスティングプラス)の概要

・会社名:デジタルアスリート株式会社(旧株式会社リスティングプラス)
・本社所在地:東京都新宿区西新宿6-24-1  西新宿三井ビルディング4階
・URL:https://ppc-master.jp/

株式会社GIG

GIG

引用元:株式会社GIG

こんな方におすすめ!

  • Webサイト制作やランディングページ制作なども一緒に依頼したい方

 株式会社GIGの強み

株式会社GIGは、各種広告運用をはじめ、Webサイト制作、システム開発、コンサルティングまでWeb関連事業全般を手がける代理店です。大手企業のクライアントも多く、運用実績も豊富です

運用だけでなく制作から分析までトータルで依頼できます。

株式会社GIGの概要

・会社名:株式会社GIG
・本社所在地:東京都中央区日本橋浜町1-11-8 ザ・パークレックス日本橋浜町 4階
・URL:https://giginc.co.jp/

株式会社グローバルリンクジャパン

グローバルリンク

引用元:株式会社グローバルリンクジャパン

こんな方におすすめ!

  • 代行が必要なところをピンポイントで依頼したい方

 株式会社グローバルリンクジャパンの強み

株式会社グローバルリンクジャパンは、SNSやリスティング広告の運用を中心に、マーケティングやコンサルティング業務も行っています。

大手企業のSNS広告運用を多数担当しており、SNS関連の書籍も出版しています。カスタマイズした運用代行に対応しているのも強みです。

株式会社グローバルリンクジャパンの概要

・会社名:株式会社グローバルリンクジャパン
・本社所在地:東京都中央区日本橋1丁目13−1 日鉄日本橋ビル 3階
・URL:https://www.globallinkjapan.com/

※参考:Facebook広告運用代行におすすめの代理店について詳しく解説した記事はこちら
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Facebook広告運用代行おすすめ代理店7選と上手な選び方

Facebook広告運用の効果を可視化するオススメの広告レポート自動化ツール

Facebook広告を社内運用する場合におすすめの、広告レポート自動化ツールを紹介します。

Databeat Explore

databeat
Databeat Exploreは、アジト株式会社が提供する広告データの可視化を自動化するツールです。広告担当者が簡単な工程でいつでも見たいデータを閲覧し、活用できる環境を提供しています。

Facebook広告運用における「Databeat Explore」の3つの活用ポイント

Facebook広告を運用していく中での、Databeat Exploreが活躍できる3つのポイントを紹介します。

  1. 複数媒体の効果検証を簡単に行える
  2. グラフィカルなレポートを自動で作成できる
  3. 外部ツールと連携できる

 複数媒体の効果検証を簡単に行える

Databeat Exploreは、広告データを自動で集計から可視化までトータルで行います。手作業で面倒だったデータの更新作業もDatabeat Exploreなら必要ありません。

また、複数媒体の広告を扱っていても、データはすべてDatabeat Exploreで一元管理できます。そのため、Databeat Exploreのみでの管理が可能となり、複数画面を開く煩わしさからも解放されます。

 グラフィカルなレポートを自動で作成できる

Databeat Exploreは、Facebook広告のレポートも自動で作成します。Facebook広告単体だけでなく、他のSNSと比較して効果検証が行えるようにデータを整形するので、さらに分析の幅も広がります。

加えて、目的別に作られたLooker Studio(旧Googleデータポータル)とExcelのテンプレートを用意しています。Facebook広告との簡単な連携作業を行うだけで見やすいレポートをいつでも確認できるようになります。

 外部ツールと連携できる

Databeat Exploreは、外部ツールとの連携機能も強力です。Web分析で有名なGoogleアナリティクスをはじめ、BIツールにも出力可能なので、Facebook広告を各種外部ツールで分析できます

Databeat Exploreの管理画面も進捗管理機能を搭載しているので、多角的な観点からFacebook広告を分析可能です。

 

まとめ

今回は、Facebook広告の効果が低下する原因にスポットを当て、解決策を中心に解説しました。効果が上がらない原因は必ずどこかにあります。まずは基本的な指標を確認し、他には今回解説した低迷原因がないかどうかもチェックしてみてください。

どうしても効果があがらない場合は、専門の代理店にお任せするのもおすすめです。社内で運用していく場合は、Databeat Exploreなどのツールを利用すれば分析の幅が広がり、不調の原因を突き止める助けにもなります。ぜひ検討してみてください。

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このような課題は、Databeat Exploreで解決できます。

Databeat Exploreとは、自動で収集した広告データをオリジナルフォーマットでレポート化する、広告レポート作成自動化ツールです。

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